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2007年1月10日 (水曜日)

Outlook

月九「東京タワー」を手始めに今週から続々と各局の新番組がスタートを切るが、まあ今日のところは内容面に触れずに、コンセプトやキャスティングの面から、新番組を掻い撫でてみたい。時代劇やシリーズ物を除いて各局の新規ドラマのラインナップをチャンネル・曜日順に並べると、以下の通りになる。

●日テレ
ハケンの品格
演歌の女王

●TBS
浅草ふくまる旅館
きらきら研修医
花より男子2
華麗なる一族

●CX
東京タワー
今週、妻が浮気します
ヒミツの花園
拝啓、父上様

●テレ朝
わるいやつら
エラいところに嫁いでしまった!

●テレ東
しにがみのバラッド。
Xenos

基本コンセプトやキャスティングなどはそうそう前季からの様子見で変えられるというものではないから、まあ長いスパンの編成戦略として考えるべきだろうと思うが、前季のラインナップと考え併せると各局の姿勢が伺えて面白い。

日テレは夫々の枠で実績のある女優を持ってきて堅い線を狙っているが、従来路線から離れた「14才の母」が当たった直後に、篠原涼子主演でいつも通りの水一〇ラインのハケンを持ってきている辺り、誰も14才が確実にヒットするなんて思っていなかったというところだろう(笑)。正直篠原涼子の姉御路線というのはあんまり興味がないので視聴するか何うかは成り行き次第である。

土九のほうは視聴率的に堅い天海祐季を主演に持ってきているが、結局学園路線からは撤退するようである。前季の水一〇が志田未来主演で当たっただけに、土九のほうでも「女王の教室」のもう一方の立て役者でヒットが見込めれば万々歳というところだろうが、話の中身が演歌版「嫌われ松子の一生」というのがかなり微妙である。

こちらのほうは正面切ってコメディとして描くようだから、松子のように辛気くさい話にだけはならないと思うが、女王の教室で脚本を務めた遊川和彦が再び組んでいるとはいえ「誰よりもママを愛す」で味噌を附けた後というのでは剰りパッとしない。キャスティング面でも天海祐季以外はパッとしない印象で、原田泰造が何でこんなに役者として重宝されるのかよくわからない。

まあ、福田麻由子という保険があるので(笑)一応視聴する予定ではある。

TBSのほうは、まず想定視聴層が違うだろうから、ふくまる旅館は観ないと思う。松子の後が小西真奈美のきらきら研修医というのは冗談のような流れだが(笑)、裏の倉本聰が手強そうだからこのくらい軽めの力の入り方で正解かもしれない。

週末の二枠はかなり力が入っていて、金曜枠が実績のある「花より男子2」というのは安直だが当てる気満々ということだろう。ジブリ砲に撃沈されたタイヨウの後を受けた前季がやけくそのような七+三という謎の変則編成だったこともあって死に枠扱いかよと思ったのだが、まあこれならある程度堅いだろう。オレ的には無印のほうを観ていないので割合何うでも好いのだが、野次馬的な興味で視聴する予定である。

最も不安なのは最終兵器のキムタクまで投入して力を入れている「華麗なる一族」のほうで、何度も繰り返している通り、近年TBSが力瘤を入れてろくなものが出来た験しがない。キムタクが出る以上、最低ラインの視聴率は確保されていると思うが、多分終わってみれば「キムタクにしては」という評価に落ち着きそうな気がする。

枠の性格から考えても例によって糞真面目につくる腹だと思うのだが、今時昭和の復興期の成り上がりセレブリティ一家の愛憎劇を観たいと望む視聴者がいるのか何うか疑問である。脚本の橋本裕志も、カジュアルなドラマでは実績があるが、この種の文芸的な題材では海のものとも山のものとも附かない。こちらのほうも、相武紗季や山田優、吹石一恵、長谷川京子など、割合好みの女優が大勢出るので継続視聴する予定ではあるのだが、内容面には剰り期待はしていない。

そもそも数字の保険となっているキムタクにしてからが、素のキムタクイメージから外れた役柄ではそれほど実績がない。映画「武士の一分」では取り立てて悪い評判を聞かないが、既存の役柄に合わせるという芝居でどれだけ評価を受けられるかが勝負というところだろう。

CXに関しては、全般に剰り勝負を意識していないようなラインナップである。前季はコトーと僕シリーズというガチガチの保険にプラスして、一種の冒険であるのだめまでそこそこ当たってくれたせいか、今季はそれほど気合いが入っている印象はない。

月九の東京タワーは、「レガッタ」で外した速水もこみちを主演に据えて家庭愛物というのがかなりチャレンジングで、例によって実験期ということなのかもしれない。正月ドラマの「佐賀のがばいばあちゃん」も有名人の自伝に基づく九州を舞台にした家庭愛の物語でイメージが東京タワーとダブるが、一種援護射撃的な編成なのかと思わないでもない。しかし、木一〇枠で「おかげでした」の後にまったりした気分で観るならともかく、月九でこれを観たいかと言われたらかなり微妙だろう。

前季好調だった火曜の連続枠も、「アルジャーノンに花束を」以来の単独主演作となるユースケ・サンタマリアに、「7人の女弁護士」で打ち切りを喰らった釈由美子という流れになるわけで、キャスティング面から視るとまったくパッとしない。

局の看板ドラマ枠の三番組すべてキャスティング的にパッとしないというのは、何というか、CXには一月期に三味線を弾くという伝統でもあるのだろうか。そうは言ってもそれは世間並の話であって、オレ的には石田ゆり子も釈由美子も好きなので一応最後まで観る予定ではあるが。

残る一枠は前季コトーがヒットした木曜劇場だが、コトー自体が倉本人脈が倉本的ノウハウで当てた番組だけに、本家の倉本聰がどのくらいの数字を持っているかというところだろう。

実際、周辺情報を視る限り、「前略おふくろ様」の連続上のイメージの物語で「北の国から」のPと再びタッグを組み、倉本、蜷川幸雄という錚々たる面々に気に入られ「硫黄島からの手紙」で国際的な評価も得た二宮和也の主演で、メインの演出は山田太一の娘が務めるということだから、豪華なんだか何うなのかはわからないが無闇に力が入っていることだけは間違いない。TBSが正面衝突の総力戦を避けたくなるのも当然と言えば当然だろう。

まあ、今季の目玉は間違いなくこれということになるのだろうし、コトーからの連続で言えば視聴層も同一線上にあるだろうから、外すほうが不思議なくらいのものではあるが、二宮以外のキャスティングの渋さがちょっと微妙な気がする。少なくとも、あんまりTVドラマにヒューマンな感動を求めていないオレは視聴意欲が薄いが、「渡る世間は鬼ばかり」の視聴層がきらきら研修医ではなくこちらのほうに流れてくるパターンが期待されているのかもしれない。

テレ朝は何だか殺風景にも見えるが、この他にシリーズ物と時代劇があるから、民放の中ではドラマ枠が多いほうである。これまで一〇の裡一〇までアタリがないという最も縁起の悪い金九ABC枠は、またしても路線を変えて松本清張原作の悪女ものを米倉涼子でやるというのは、もう勝手にしてくださいという感じである。以前木曜ドラマ枠で放映していた「黒革の手帖」「けものみち」に続く清張三部作の掉尾という位置附けだそうだが———あのう、それってABC枠と関係ないんじゃん

またしても木曜ドラマのリサイクル企画ですか。観ません。以上。

一方、エライところのほうは「だめんずうぉ〜か〜」の後番組ということもあるし、原案の書籍の性格からして何う考えても莫迦ドラマだが、CXの「東京湾景」で歴史的なスカを叩き出した仲間由紀恵が「功名が辻」のヒットや二度に亘る紅白司会という実績を引っ提げて捲土重来という流れになるはずが、相変わらずテレ朝木曜ドラマ枠相変わらずこんな莫迦ドラマを選ぶ辺りがとても味わい深いので絶対観る。

そもそも仲間由紀恵と谷原章介の取り合わせというのは劇場版「大奥」コンビということで、前季のTBSの嫌われ松子に続いてテレ朝まで他局の褌で相撲をとっているわけだが、何故かテレ朝なら当たり前のように感じられる。

この辺、日テレ、CX、TBS辺りは一応タメだが、テレ朝、テレ東は一段格下というオレの差別意識の顕れだろう(笑)。

これ以外にテレ朝には土曜ミッドナイトドラマという毎月四話完結の月度枠があるのだが、まあ何処から何う視ても棄て枠なので、よほど面白い作品でもない限り無視する方向で(笑)。先月の「拝み屋横丁顛末記」は一回観て視聴中止したし、その前は映画とのタイアップ企画のオムニバスドラマ「もう一度地下鉄に乗って」をやっていたが、まあCXの「青春ENERGY」と類似のかなり何うでも好い棄て枠である。

最後にテレ東だが、しにがみのバラッドというのはラノベの人気作が原作らしい。すでに放映を開始しているが、第一話を見逃したのでかなり何うでもよくなっている。そもそも浜田翔子というのが剰り好きではないので、最初からかなりモチベーションは低いのだが、テレ東内でもかなりなげやりな扱いを受けているので、一度くらいは観てみたいような気もする(笑)。

Xenosのほうは、一般ドラマというよりジャンル寄りの作品らしいが、「怨み屋本舗」や「クピドの悪戯」のドラマ24の枠で、この枠はそこそこ力を入れてつくっているようなので、一応継続的に視聴する予定である。

とりあえず、今季の視聴計画はこんなところであるが、前季よりもしょっぱい印象が否めないのに、かなりえり好みした前季とは違って結局ほぼ全部観るということになりそうだ(笑)。

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