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2007年5月30日 (水曜日)

in-lay

学生時代に奥歯の齲蝕で詰め物をして以来、二〇年以上歯科医療とはご無沙汰だったのだが、先月ふとした気紛れで十数年ぶりにキャラメルなんかを喰ったのが運の尽きで、二〇年保った丈夫な詰め物がぶわっと浮いてしまった。その儘圧し込めば治るだろうと甘く考えていたのだが、割れた歯をレジンで接いであったようで、ただ元通りに圧し込んだだけだと相当な痛みがある。

きちんと治したほうが好いんだろうなぁとは思いつつもその儘放置していたら、つい昨日何かの序でにすっぽり詰め物が外れてしまった。そうなるともう、奥歯にぽっかり孔が空いているわけだから流石に気持ちが悪くて仕方がない。気の重いところだがこの際ちゃんと医者にかかるしかあるまいと腹を決めた。

ただ、過去の経験から言えば歯科医というのは何処でも好いというわけではなく、腕の良くないところだと結局日ならずして最初からやり直す羽目になる。学生時代にお願いした歯科医はかなり腕の良いところで二〇年も保ったわけだが、何せ二〇年も前のことだから今でも開業しているか何うかはわからないし、老先生と若先生の二人でやっていたのだが、その当時若先生ですら四〇代半ばだったのだから、今でも腕が確かとは限らない。加えて場所が池袋の要町寄りだから、電車を使ってまで通うというのもちょっと面倒臭い。

今はインターネットという便利なものがあるので、早速近所の歯科医を検索してみたのだが、何うやら駅前のコンビニの二階にある何某クリニックの評判が良いらしいので、早速朝一番で電話を掛けて予約をとった。今すぐに来れば空きがあると言うのでとるものもとりあえず起きたなりの小汚い身なりで駆け附けたのだが、三〇分ほど待たされて応急的に抜けた詰め物を再圧着するという処置を受けた。あくまで応急処置なので来週には本格的にインレーをやり直すことになったが、まあ時間に融通の利く身の上なのでしっかり治しておこうと思う。

今回の処置は簡単なものということで、治療室に通されてからもかなりほっぱらかされていたので漫然と周囲を観察していたのだが、まあつくづく今時の歯科医も大変なことよと思った。ネット上に自院のサイトを立ち上げているのだが、そこで「治療プランから費用面までしっかりインフォームドコンセントを行います」と謳っていて、それならこちらもちゃんと相談内容を詰めていかないといかんかなと思ったのだが、よく考えたら一般歯科の領分で保険医療の範疇なんだからそんなにいろいろ相談することもない。

実際治療を受けてみると、一人の先生が三台の治療椅子を飛び回って逐一治療手順を口頭で説明しながら治療を進めていて、「相談」とかそういうのんびりしたニュアンスは欠片もない(笑)。サイトに掲げられた先生の略歴を視ると何うやらオレと同年代らしいのだが、そんな塩梅だから治療中はずっと喋りっぱなしでこちらが一段落したらまたこちらに懸かってというふうに、休む間もなく忙しく動いている。オレが学生時代に通った病院の先生たちの三倍くらいの速度で喋ったり動いたりしているが、別に赤かったりアンテナが附いていたりするわけではない。

池袋の先生方は老先生と若先生が患者の前で「親父ぃ、ちょっとこの患者さんにサンドかけといてくれよ」「いやだよ、オレ、サンドやったことねえんだから」「しょうがねえなぁ」とか平気で口にしていて(笑)、多分若先生の子供もこの道に進んでこの歯科医院を継ぐんだろうし、如何にもファミリービジネスという感じでのんびりしていたものだが、練馬の田舎の駅前に単身で開業するとそうも行かないのだろう。

オレがこの街に越してきたのと同時期くらいに開業しているようなので、まあこういう閉鎖的な練馬の田舎町だと昔から開業している馴染みの病院に喰い込むのも難しいだろうし、この辺だと医者の評判は全部口コミがメインということで、サイトを公開して積極的に自院の情報提供をしている病院も少なかった。

オレもこの辺に住んでそれほど長いわけではないから、近所の口コミの恩恵にもそれほど与れるわけでもないし、事前に詳細を確認出来ない病院はちょっと使い勝手が悪いということでサイトを公開している病院の中から選んだのだが、患者の筋も比較的若い世代が多かったので、おそらくオレと同様の流入人口ということなのだろう。

多分地元の連中は、それこそ三代続くような昔からある病院に行くのだろうが、こんな田舎でも地元の人間と同じくらい地方出身者が住んでいるのだろうし、新しく開業するならそういう新規流入層を取り込んでいくしかないだろう。そういうふうに地域医療も二極分化していくんではないかなというようなことを、帰宅してからちょっと考えた。

まあ、とりとめもない話に終始したが、何せ二〇年ぶりの歯医者通いで何だか物珍しく感じられたものだから、よしなしごとを書き留めてみた。

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