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2007年10月29日 (月曜日)

憎いのはわかるが(笑)

久しぶりに表舞台に顔を出した寿司太夫こと小池百合子元防相だが、守屋憎しに凝り固まって「厳しい粛正を」とか言っているのが笑えた。この人は腐っても自民党の現職の議員であって、現在の自民党は給油新法を躍起になって通そうとしているわけだが、その障害となっているのが守屋絡みの防衛利権疑惑である。

野党が守屋元事務次官の証人喚問を新法審議入りの条件に据えていたのは、防衛官僚の腐敗体質を強調して海上給油の「大義」を貶める目的だろうし、自民党としては、それに応じざるを得ないとしても、波風立てずに守屋一人にすべてを被せて乗り切りたいというのが本音だろう。まあ実際には、国民視点の見え方的に守屋個人の行状が何うこうというより、日本の国防が利権や国策の都合で動いていたという胡散臭さとしてしか見えないのだから、守屋を追及しても自民党政権には何の得もない。

それを自民党の議員が煽って何の得があるんだろう(笑)。まあ、今夏の大立ち回りで誰も自分の味方をしてくれなかったことがよっぽど腹に据えかねているんだろうが、ハナから誰のコンセンサスもとらずにスタンドプレーで掻き回したんだから、切られたこと自体は一党員であり政権閣僚であった以上自業自得である。

また、流石に二、三カ月前の話だから皆さんご記憶のことと思うが、この人は別段守屋の抱える疑惑を明るみに曝して糾弾しようとしたわけではない。異例の長期在任とか防諜体制不備の責任とかまったく無関係な理由を表に立てて一方的に解任し、彼の後継人事案を蹴っただけの話である。言ってみれば、スキャンダルを抱える守屋を勢力争いの動機で省外に放逐しようとしただけという言い方も出来るわけで、国民視点での正義を通したわけでも何でもないのだし、何処も悪者退治ではない。

まあ、マダムにしてはここぞとばかりに攻勢に出ていないのは、剰りそれを言い立てると自分が蜥蜴の尻尾切りの動機でスキャンダルをもみ消す側に与したとしっぺ返しを喰らう懼れがあるからだろうが、何れにしても守屋スキャンダルの表面化がマダムにとって追い風となるはずもない。逆に、守屋の疑惑を嗅ぎ附けていながら黙っていたのであれば、今度は自分が当時の責任者として追及される立場になるだろう。

それより最近のマダムの印象を決定附けているのは、全盛期の亀田ファミリーに軽薄に擦り寄って見せる浅ましい姿を捉えた映像が連日流れることだろう。昔から権力者というのは人気者に擦り寄るものだが、普通は風向き次第で何うとでも切れるくらいの距離感を保つのが知恵というものである。しかし、小泉ポピュリズムのお陰で政治の風向きを左右するのはミーハー人気という風潮になった為か、恥も外聞もなくどっぷり人気者と関係を深めてしまうようになった。

そもそも世間の人気者というのは、何処の馬の骨だか牛の尾てい骨だかわからない不安定な部分を抱えているわけで、人気絶頂期には臑に持つ痍が表に出て来るものではないが、何かで躓いたら一気に暴き立てられてしまう。剰り近しく擦り寄ってしまうと一蓮托生でダメージを受けるわけで、それは数年前のホリエモンの件でみんな懲りているはずなのだが、過去の事例から何ら教訓を学ばない辺りが愚かしい。

別段亀田ファミリーはホリエモンのような犯罪者でも何でもないし、別段マダムが政界に担ぎ出したわけでもないのだから、政界一のファンを自認するのは勝手だが、強い者に擦り寄って生きてきた人間が、一転して落ちぶれた「弱い」立場の相手に対して何ういう態度をとるのか、そちらのほうによっぽど興味がある(笑)。

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