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2007年11月 8日 (木曜日)

現場もおかしいらしい(笑)

ここ数日適当にヲチしている小沢騒動だが、昨日の謝罪会見は野次馬的に面白く見せてもらった。それなりの判断で持ち帰った大連立それ自体に関しては堂々と持論を述べて釈明すればいいだけの話で、それを聞いた人それぞれが判断すればいいことであるが、過日の辞任会見における例の「実力不足」発言をはじめとする民主に不利なネガティブ言動に関しては、やはり受け太刀に廻らざるを得ないだろう。

まあ、小沢の釈明をまるっと纏めると「オレは正直者の東北人だから、うっかり本音を言っちゃっただけなんで、忘れてください」ということだろう(笑)。辞任会見の発言を視る限り、何う視てもそういう意味合いにしかとれないことを言っているのだから、苦しい弁明にならざるを得ない。

それよりも面白かったのは、やっぱりというか何というか、因縁絡みの読売・毎日の記者との対決である。

大連立を小沢が持ち掛けたという記事に関しては、与党幹部と首相近辺から聞いた確かな話だから何愧ることもないというご高説には大変感銘を受けました(笑)。それはたとえば、それらの人々と小沢一郎の間に何の利害関係もないのであれば通る言い分かも知れないが、元々問題は、大連立を持ち掛けたのは自民党の福田首相サイドなのか民主党の小沢一郎サイドなのかという話で、読売新聞が聞いて来たというのは一方の当事者の片口である。

福田首相の側から持ち掛けたとしても何の不都合もないという条件であれば、自民党サイドが本当のことを言っている「かもしれない」とも考えられるが、福田首相の側から出た話であれば自民党が困るし、小沢一郎の側から出た話であれば民主党が困るという対等の条件において自民党にしか話を聞かないというのは最初からおかしな話である。

そらあんた、自分の困ることを相手のせいにするのは当たり前の話である。

辞任会見のときから小沢はそこがおかしいという話をしているのに、「いや、アタシは自民党のしっかりした方から聞いた話を書いただけなんです」と言い張るというのは、アタマ大丈夫ですか、耳は聞こえてますかと思っちゃうわけなんだが、小沢がもう一度それを説明すると「では謝罪しないんですね?」とか言っちゃう辺り、正気ではない。

正直開いた口が塞がりませんでした。

利害当事者である二者間の一方の主張を丸飲みして記事を書くのはおかしいだろう、という小沢の反問に対しては何一つ応えずに「オレらのことを嘘吐き呼ばわりしておいて謝らないとは太い奴だ」と言い募るというのは、まあマトモな会話が成立していない。

そんなモン、普通なら民主党なり小沢なりの事務所に形ばかり電話で問い合わせておいて「小沢サイドは否定しているけど、自分から認める莫迦はいないよな」と一言書いておけば幾らでも名分が立ったのに、それすら書きたくなかったんだから完全に読売の自爆である。

利害当事者双方から聞き取りを行って双方の言い分を載せるというのは、莫迦でもわかる報道の鉄則である。その上で小沢サイドの言い分を軽く扱ったり、さしたる根拠も示さず「ウチは小沢が嘘を言ってると思う」と書くのは単なる偏向だが、それだって嘘にはならないだろう。

しかし、或る特定の問題に関して直接利害当事者の片方の片口だけを聞いてきて堂々と新聞に載せるというのは、マトモな新聞のやることではない。おたくは自民党の広報紙かと言われてもしょうがないだろう。

そのことを一報道マンとしてちょっとは疚しいと思っているのかと思えば、謝罪するのが当然だと言わぬばかりに嵩に掛かって言い募っているのだから、読売新聞で腐っているのはトップの爺さんだけではない(笑)

小沢一郎は、軽率に辞意を表明し今また早々にそれを撤回することで国民や党友に迷惑をかけたことを謝罪する為に会見しているのであって、別段読売新聞や毎日新聞に謝罪する為に会見を開いたわけではないんだが、どうもこの人たちは自分たちに対する謝罪だと勘違いしていたらしい。

「謝罪しないんですね?」と逆ギレされて小沢が絶句したのも無理はない。抗議する筋合いがあるのは小沢のほうなのに、なんでその件に関してまで小沢が謝る話になるんだかサッパリ理解出来ないからである。要するに読売さんは、小沢が謝るという主旨の会見だから責められたら何でも謝ると思っていたというわけである。

…子供か(木亥火暴!!)。

たとえばオレは、そもそも大連立を持ち掛けたのが小沢であるか福田であるかについて判断する直接的な材料なんて持っていないわけであるが、対等の利害関係者の一方だけの主張を載せ片方には電話取材すらしない新聞は、恣意的な嘘を吐く可能性が高いと判断するしかない。平気で嘘を書く新聞に書いてあることはどれが本当であるか判断する材料もないのであるから、どれも信用出来ない情報だということになる。

小沢が持ち掛けたという説は、自民党だけに話を聞いた読売と毎日だけが書いていることなのだから、要するに少なくともこの件に関してはこの二紙だけは信用出来ない新聞だということである。

このところ何だかヒッシに世論を誘導したがっている読売新聞であるが、流石にこれは偏向報道が何うのというレベルではなく現場の手順レベルで非道いでしょう(笑)。よしんば今追い詰められているのが福田ではなく小沢一郎だと仮定しても、普通の常識的なジャーナリズムなら、どれだけ傍証を固めていても当人への直接取材の申し入れという手続は必ず踏むのが当たり前である。その上で門前払いでも喰らったなら、天下晴れて片口の記事を書けば済むことである。

傍証というのは、追及している当人に聞いてみても本当のことを言わないから他人に聞いて廻って固めるもので、当人に何も聞かずに傍証だけで記事を書くのはゴシップ誌のやることである。少なくとも民主党内部で極々小沢に近い人間からリークがあったというならまだしも、取材すらしていないのではお話にならない。

イエロージャーナリズムと誹られるフラッシュやフライデーだって、掴んだネタに関しては記事にする前に当事者に直接取材くらいするだろう。そういう、極当たり前の手続を踏まない幼稚な報道姿勢は何うなんですか?というのは完全に正論である。それを問われていながら、報道マンとして何ら明確な返答を返さずに逆ギレ気味に「では謝る気がないってんだな?」と凄むというのは、やはりゴシップ誌以下の程度の低さだろう。

つくづく読売新聞というのは、瀬戸物を買うときや壊れ物を宅配便に出すときの包み紙以外には何の役にも立たない紙切れである。いっそのこと最初からエアクッションでも売っていれば正直でいいのだが、文字が刷ってあるだけについつい読んでしまうのが困りものである。

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コメント

後で調べたら読売新聞が要求したのは「謝罪」ではなく「撤回」だったようだ(笑)。なんで「撤回」なんか要求したのかなーと思ったら、以前TBを戴いたSOBAさんのブログを視て謎が解けた。例の記者が書いた記事の見出しがこれ。

>>小沢代表、会見で「誹謗・中傷報道」批判を撤回

もう笑うしかないな。たしかにこれが狙いなら「謝罪」じゃ意味ないもんな(木亥火暴!!)。批判を「謝罪」したんなら「ボクの言い過ぎだったよ」って意味だが、「撤回」したとなると「ボクが間違ってたよ、キミたちの言う通りだった」と認めたという意味になるもんな。

因みに本文のほうは、

>>民主党の小沢代表は7日の記者会見で、「大連立」をめぐる報道に関し、「私を政治的に抹殺し、明白な誹謗(ひぼう)中傷報道だ」などの表現を4日の記者会見で使ったことについて、「私の言葉や、言い回しが過ぎていたとするなら、そこは撤回する」と述べ、撤回する考えを示した。

これも凄いなぁ、そう書いている読売自身が自民の片口で紛れもない虚報を流した件を名指しで批判されたことには一言も触れずに、あたかも小沢が、自分が大連立を持ち帰ったことに関して不特定多数の新聞が批判的に書いたことが気に入らなくて逆ギレの文句を言ったように読めるもんな(笑)。その直後にぬけぬけと「誰が持ち出したか」問題に関する小沢の言い分をその儘載せてるだけに、「小沢が持ち掛けた」という特定の報道に関する批判だとはまず読めないぞ、これ。

見出しでまず流し読みの読者を騙し、本文で別の読者を騙すという二枚腰だな。なんか、思ったよりも斜め上を行って腐ってるな、読売新聞。

投稿: 黒猫亭 | 2007年11月 8日 (木曜日) 午後 12時03分

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