« "Journey through the Decade" PV | トップページ | 猫まま »

2009年3月30日 (月曜日)

ものはみなうしなはれ

この週末は結構非道い目に遭った。

当ブログの甚だ陰気くさい特徴の一つとして、物が毀れたとかカラダが毀れたとか、とにかくオレが非道い目に遭った経験の報告がやけに多いと謂うことがあるが(笑)、今回もその陰気くさい歴史に新たな一ページが加わったと謂う話である。

いやまあ、早い話が、またMacが毀れたと謂う話である。

正確に謂うと、まず毀れたのは外附けDVDドライブで、メディアを入れても認識せずに即時排出すると謂う症状が出て、これが物理的な故障なのかソフト的な不具合なのかがわからないので、念の為にディスクユーティリティで起動ボリュームに修復を掛けてみたら、あっさりシステムが毀れてしまったのである(笑)。

前回同様のトラブルがあってから僅か三カ月後にこの体たらくなので、流石にうんざりしたものの、一応前回の教訓から別ボリュームにバックアップを取っておいたのでリカバリーも簡単だろうと軽く視ていたのだが、よく考えてみると、そもそも外附けDVDドライブの不具合が大本なのだからシステムを再インストールするにはMac本体のドライブを利用する以外にはないと謂うことになる。

ところが、この本体内蔵ドライブはスロットイン方式で、前の住居では筐体の近くでバカバカ煙草を吸っていたので、スロット周りの埃除けのパッキンがヤニで劣化していてメディアの出し入れが出来なくなっていた。暮れに同様の症状が出た際も、無理矢理押し込んだインストールディスクの一枚目が排出出来ないから、したがって二枚目のディスクを挿入してインストールを完了することも出来ない、と謂う不都合が生じていた。

そのときはスロットからちょっとだけはみ出しているディスクの端を摘んで無理矢理引きずり出して事なきを得たのだが、多分事がなかったなんてことはなかったんじゃないかと思う(笑)。かと謂ってこのパッキンを剥がしてしまったら、ディスクの出し入れがスムーズに出来る半面、その都度筐体の中に埃や猫の毛が入ってしまうので、結局本体のドライブは使用しないことにして専ら外附けドライブを利用していたわけである。

その外附けドライブがまず毀れてしまったのだから、どうしたものかと途方に暮れてしまったのだが、まあ出し入れに不安は残るが無理をすれば内蔵ドライブも使えないことはないだろうと謂うことで、内蔵ドライブで再インストールを開始した。

一枚目は何のこともなく無事にインストール作業を終え、ディスクも排出することが出来たのだが、二枚目を挿入してインストールを完了する段になって、この内蔵ドライブのほうでもディスクを認識しないと謂う不具合が発生した。

こうなるともう、システムが悪いんだかドライブが悪いんだかディスクが悪いんだか手持ちの環境では確認のしようがない。ディスクのほうでは目立った汚れも瑕もないからこれが不具合の原因と謂うことはないと思うのだが、一枚目は認識するのに二枚目だけ認識しないと謂うのも気味が悪い。

トラブルの原因を確認するには、合理的に考えて毀れているはずがないと特定し得るものを確認する必要があるわけだが、それはつまり、無駄になるかもしれないのに何かを買い換える必要があると謂うことである。この極貧の状況において、それだけはご勘弁願えないかと思ったのだが、何度試してみても現有の環境ではリカバリー出来ない。

暮れ正月のトラブルでアップルに筐体を持ち込んだ際、Mac本体のHDDやDVDドライブをユニット交換するとたしかそれぞれ三〜五万もするとか謂われたから、これはもうお話にならない。ユニット交換で修理するとなると、新品を買うよりも高く附くのである。しかもですね、スロットのパッキンだけ交換すると謂うような器用な真似は出来ないらしいのでドライブのユニット交換になるそうな。

また、読み取りレンズが汚れているのだとしても、CD・DVDプレイヤーのような再生専用ドライブはレンズを直接ゴシゴシ擦って拭いても大丈夫だが、書き込みの出来るドライブではレンズの取り付け角度が僅かでも変わってしまうとダメなので、結局その場合もユニット交換になるそうである。そもそも、スロットイン方式だと普通に売っているクリーニングディスクが使用出来ないから、パッキンで埃を封鎖していても、煙草のヤニのように浸透力の強い汚れでレンズが汚れている可能性もあるわけである。

システムディスクのほうは、そもそも10.4xのメディアはもう新品を販売していないだろうから、これもダメである。そうすると外附けDVDドライブを買い換えて試すのが最も合理的だと謂うことになるのだが、外附けDVDからMacをブートするにはたしかUSB接続ではダメで、ファイアワイア(IEEE1394規格)で接続しなければならないはずである。と謂うか、買ってみてダメだったら目も当てられない二重遭難になるので(笑)、ファイアワイアはマスト要件である。

現有のドライブを買ったときも、ファイアワイアをサポートしていてMacOSにも対応しているドライブと謂うのは殆ど選択肢の幅がないので、要するにPC専用ドライブに比べると倍以上の価格だった。今はどう謂う状況だろうと思ってヨドバシのサイトを調べてみると、やはりファイアワイア附きでMacOSに対応しているドライブなんて物凄く限られるが、DVDドライブ自体の相場が下がっているので一万円弱のものもあるようだ。

この緊急事態では四の五のと言っていられないので、近所の量販電機店に歩いていって周辺機器売場をチェックしてみたのだが、やはり店頭在庫を置いているものだと一万円をちょっと超えるものしかない。散々悩んだのだが、何だか一万円の出費でこれほど深刻に悩んでいる自分が無性に哀しくなってきたので(笑)、思い切ってそれを購入した。

そうすると、腹立たしいことにインスコがとんとん拍子に運んで、日曜一杯で何とかほぼ元の環境に復旧することが出来た。つまりこれはですね、最初にDVDドライブがおかしくなったときに躊躇なくハードを買い換えていたら、本体システムのトラブルにまで発展することはなかったと謂うことである。

ここから得られる教訓は一つである。

貧すれば鈍する。

或いは、

不運と謂う客には必ずいつも道連れがいる。

もうね、土曜の朝は煮豚を作ったんだが、作り置きの漬け汁に漬け込んで取り出した後で漬け汁が傷んでいることに気附いたときから、この週末は何かしらろくでもないことが起こって非道い目に遭うような予感はしていたんだよなぁ(笑)。煮豚は相当塩辛く味附けしてもかなり足が早いので、泣く泣く棄ててしまいますた。

折角圧力鍋で美味しく煮上げた煮豚の塊が、自らの不注意で喰えなくなってしまったときの哀しさと苦い悔恨の味なんて、お金持ちにはわかるまい(木亥火暴!!)。

|

« "Journey through the Decade" PV | トップページ | 猫まま »

コメント

ところで、このエントリのタイトルが大林宣彦ネタだと謂うことに、全国で何人のヒトが気附いているのだろうか(笑)。

投稿: 黒猫亭 | 2009年4月 1日 (水曜日) 午前 06時35分

ブログでは、はじめまして。
DH98です。

外付けのDVDドライブの件、お疲れさまです。
私は、昨年12月に amazon で外付けDVDドライブを買っておりまして。5980円でした(値段で衝動買いでした)。IEEE1394+USB2.0接続です。
私の外付けストレージは Linux での対応が早かったのでIEEE1394 接続のモノがほとんどです。
で、黒猫亭さんのこのエントリーで気になって調べたら MacOS X に対応してました。
皮肉なことに、私の場合置き場所の関係で常用できていません、というか電源を一回しかいれていないという状況です。今も箱に入っております。
本当に必要としている黒猫亭さんは一万円の出費で、衝動買いの私は使ってないものに5980円。
世の中うまくいきませんね。

P.S.
仮面ライダーディケイドは、森カンナ目当てでみていますが、黒猫亭さんの分析は、面白く読ませていただいてます。

投稿: DH98 | 2009年4月 1日 (水曜日) 午後 05時38分

連続書き込み失礼します。

>大林宣彦ネタ
野暮ですが、どうにも気になったので検索してみました。
「うわぁ、やられた!」ですよ。
サントラに加えCDシングル(オリジナルver + 中嶋朋子ver)も持っています。すっかり忘れておりました。

投稿: DH98 | 2009年4月 1日 (水曜日) 午後 07時47分

>DH98さん

いらっしゃいませ、その節はどうもです。

>>5980円でした(値段で衝動買いでした)。

MacOS対応でその値段なら爆安ですね、オレの今回の出費の半値ですよ(笑)。願わくは、DVDーRAMに対応していないとか、書き込み速度が遅いとか、安いなりの理由があればちょっとは浮かばれるんですが(笑)。

暮れにクラッシュしてソフトウェアが使えなくなるまでは、結構動画編集を活発にしていたのでDVDーRAMなんかも活用していたんですが、今はもうそう謂う熱意も失せてしまったんで、DVDーRが普通に読めて灼ければそれで好いです(笑)。

DVDのコピー(いやいや合法的なコピーの話ですよ、やだなぁ、はっはっは(笑))なんかだと、全体的なプロセスの中では焼き込む前の段階に時間がかかるもので、あんまりドライブの速度は関係ないですからねぇ。

>>世の中うまくいきませんね。

そんなモンだと思うしかないですね。逆に、突然必要になった時に丁度激安商品が見付かるなんて虫の好い偶然が起こると、かえって気味が悪いですし(笑)。

>>仮面ライダーディケイドは、森カンナ目当てでみていますが、黒猫亭さんの分析は、面白く読ませていただいてます。

有り難うございます、こんな事情で今週はまだ観ていないんですけど(笑)。

しかし、女優の選出が投げやりと謂うかムラのある武部直美の選んだライダーヒロインにしては、森カンナはなかなかいいですね。キバの女性キャスティングは、合計でも一分出ないチョイ役扱いの小池里奈以外は全然納得いかなかったので、メインヒロインの女優やキャラ造形が好みの今年は何とか視聴モチベーションが保てそうです。

平成ライダーの決まり事として、開始時点で決定されている大枠の設定要素はOP映像に反映されることになっておりまして…と謂うか、番組全体を集約する映像であり番組の世界観を象徴する映像でありながら、まだ一話も撮っていない状況で作られる映像ですから、基本設定のみを手掛かりに作るしかないので、当然最初の段階で決定されている設定要素が何らかの形で踏まえられているわけですね。

これは主題歌も同様で、毎年作詞を担当している藤林聖子が基本設定を踏まえてそれを膨らませてリリックを書いていて、そこから逆にPDがヒントを得てストーリーラインに反映させるなんてこともあるようですから、OPは要チェックです。

今年のDCDのOP映像を視る限りでは、森カンナの夏ミカンは神崎妹やひよりのような系統のヒロインみたいですね。とにかく、これだけメインヒロインが作品世界の中心に在ることが明示的に描写されているOPって謂うのも平成ライダーでは珍しいんじゃないでしょうか。

これを視るともう、アカラサマに「夏ミカンがラスボスですよぉ〜」と言ってるとしか思えないわけで、ディケイド=門矢士を含めてDCD世界全体の創造者的な位置附けになるみたいに見えますねぇ。第一話で夏ミカンがベルト拾った辺りから怪しさバリバリなんですが、OPでも士の腰に夏ミカンが廻した両手がライダーベルトになると謂う象徴的なショットがありますし、全体的に「夏ミカンと士」と謂う二者関係のバランスの絵作りになっていますね。終わり近くでニヤッと笑ったカットが矢鱈アクラツそうな表情なのが気になります(笑)。

ありそうなのは、夏ミカンのインナーワールド的な種明かしなんですが、「東京大学物語」みたいな壮絶なオチだったらどうしましょう(木亥火暴!!)。イマドキ花男を新しいと感じる白倉大先生のセンスだと、東京大学物語のオチなんて未来的に斬新に感じるでしょうから、かなり危険です(木亥火暴!!)。

せめて平井和正の「星新一のインナーワールド」くらいにしてくれないかと(笑)。

>>野暮ですが、どうにも気になったので検索してみました。

時は移ろいゆきて、ですよ、朧ろに浮かぶ影はひとの想い、でございますよ。

これはもう、単に個人的に印象に残ったフレーズだと謂うだけで、他人様がノーヒントで気附くほうがおかしいわけですから仕方ないですね(木亥火暴!!)。

>>サントラに加えCDシングル(オリジナルver + 中嶋朋子ver)も持っています。すっかり忘れておりました。

ウチにあるのは中嶋朋子版だけですね、「あたしいないの」とカップリングのやつですが。他のバージョンも聴いたことがありますが、音盤は持ってないです。大林宣彦やら尾美としのりやらが歌っているバージョンですよね。大林監督はさておき(笑)、尾美としのりが意外に上手くて、でも、ムード歌謡みたいなネットリした歌い方だったのが笑えました(笑)。

投稿: 黒猫亭 | 2009年4月 2日 (木曜日) 午後 04時59分

でもですね(ってこの「でも」はどこに懸かってんねんな(^^;)ファイズ編のヒロインがいまいち気に入らないので、ちょっと不満です(木亥火暴!!)。

投稿: がん | 2009年4月 4日 (土曜日) 午前 12時11分

>がんさん

やっとさっき先週分のDCDを観ました(笑)。柴崎演出は、ちょっとオレ的にはダメかもしらんですね。

>>ファイズ編のヒロインがいまいち気に入らないので

緑友利恵ですか、まあバラエティとかグラビアDVDで視る分にはそれなりに可愛いんですけどね。造作がのっぺりしていて顔がでかいので、こう謂うふうにフィルム的な見せ方をすると可愛くないですね。

武部直美って、この手の「カメラを通すとヒドイ」ってタイプの役者をよく連れてきますよね。これ、大昔からそうなんで、全然進歩がないですね。ローティーンの子は結構可愛いのを連れてくるんですが、大人の女優は何だか皺っぽくて老け顔の人をよく連れてくるのもちょっと困りものです(笑)。

白倉プロデュース作品(つまり武部キャスティング作品)の出演女優って、高頻度で老け顔か猿顔が多いですよね(木亥火暴!!)。まあ、ディケイドは設定的に毎回若い世代のイケメンや女優を結構大人数連れてこなければならないので、当たり外れがあるのは仕方ないだろうとは思いますけど。

去年のWヒロインなんか、すげー投げやりだったなぁ。実年齢は意外に若かったみたいだけど、典型的な武部ダメキャスティングパターンの「老け顔」と「顔が覚えられない奴」だったもんなぁ(木亥火暴!!)。水着とかフトモモとかミニスカ+アンスコと謂うような戦隊的な道具立てだけが印象に残っていますが。

投稿: 黒猫亭 | 2009年4月 4日 (土曜日) 午前 06時31分

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ものはみなうしなはれ:

« "Journey through the Decade" PV | トップページ | 猫まま »