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2009年7月 2日 (木曜日)

これはダメですね

関テレ火曜一〇時枠の「白い春」は最近の連ドラにしては珍しく毎週楽しみに観ていた番組だが、これが先週無事終了して今週は次番組までの穴埋めとして「カイドク〜都市伝説の暗号ミステリー〜」と謂う単発ドラマをやっていた。これは別段出演者に興味がなかったので当初はスルーの予定でいた。

しかし、どうやら「めざにゅ〜」の杉崎美香がワンシーンだけカメオ出演するらしいと謂うことなので、それだけを目当てに一応録画してみることにした(笑)。まあ特別な興味はないとは謂え、沢村一樹も国仲涼子も嫌いと謂うほどでもないので、一時間半くらいなら我慢出来るだろうと思ったのだが、これが予想を遙かに上回るネタドラマで。

どうやらDVD化して売るような色気もないようなのでネタバレに遠慮は要らないようなものだが、まあ一応ミステリの端くれに入るだろうから、あんまり長々語るつもりもないが念の為に続きは畳んでおくことにする。

とにかく、脚本を書いた奴の顔が見たいと謂うのが正直な感想である。

幾ら穴埋めとは謂え、これだけ出来の悪いミステリドラマと謂うのも久しぶりに観たような気がする。二時間サスペンスだって結構お話は安いが、安いなりに長年のノウハウが確立されているので、ベテランのライターが書いた話は存外に破綻がなくてワンポイントのアイディアがそれなりに気の利いたものだったりするのだが、このドラマはお約束の範疇を大幅に超えて不自然なポイントが多すぎる。普通に考えて、脚本がダメダメなわけである。

前掲リンクで脚本の欄を見てみると、脚本だけで二人、脚本協力としてさらに二人名前を連ねているので、それで何となく腑に落ちたような気がした(笑)。正味一時間強くらいのドラマで脚本に四人も関係していると謂うのは、まず以て何かろくでもない事情があったものと視て差し支えない(笑)。

まあ、ろくでもない出来になったことには尺の問題もあるわけで、この番組は既述の通り関テレ火曜一〇時枠に当たるから、二時間枠ではなく一時間二四分、つまり一時間ドラマを最大延長した場合の尺しかない。オレは東芝製のHDDレコーダーに買い換えて以来、録画した番組は何でも惰性でCMカットしてしまうのだが(笑)、この番組の場合はCMをカットした残りの正味の尺が一時間九分だった。二時間ドラマなら正味で一時間四〇分弱あるから、二〜三〇分くらい短い。

正味でトクサツ一話分くらい短いわけだから、これでは駆け足になるのもやむを得ないわけだが、何と謂うか、それ以前の問題のように思う。ブログで論う以上、念の為仕方なく二回観たのだが(笑)、二回観ても何故この連続殺人を将門に因んだ見立て殺人にする必要があったのかサッパリ納得出来なかった。

そもそも冒頭の梵字の謎かけがくだらなくて、梵字自体は曜日を表していると謂うことで、連続殺人の日付が一月一一日の日曜、一月一二日の月曜、三月三日の火曜、三月四日の水曜だったから、曜日と日付の下一桁の数字の順番で殺人が起きていると謂うことで、次の殺人が行われるのは五が附く木曜日、つまり六月二五日の木曜日だと謂う推理なのだが、普通に考えると、一月、三月、六月と月が飛んでいる意味がわからない。

数字の順番通りに日曜から曜日を算えていくのなら、一の附く日が日曜の月に連続して七日間起こってもおかしくないわけである。六月二五日現在までにその条件に合致する月は一月、二月、三月、飛んで六月であるが、劇中では二月中に殺人は起きていない。

だとすると、六月に残りの三件が起こる可能性はあるけれど、二月に一件も起きていない以上、もしかしたら一〇月かもしれない可能性もあるわけであるから、結構ユルユルな法則性である(笑)。

これはまあ、最後の種明かしを視れば、六月を選んでケリを附けねばならなかった犯人側の都合があったわけで、それはそれで犯人の勝手だし、条件に合致する日であっても殺人をしてもしなくても好いわけだが(笑)、このネタの性格上六月に七件続けて起こったら「或る時点から毎日殺人が起こる」と謂うだけの話になるので、予告メッセージでも何でもなくなってしまうし、だからと謂って一月から起こったことにしてしまうと、何で半年も経ってから梵字の解析を専門家に依頼してきたのかと謂う物凄く不自然な疑問が残ってしまう。

一月中に同様の手口で二日連続して殺人が起こったら、普通その直後に梵字の解読を依頼するのが当たり前の話で、それどころか三月にも同様に二日連続して同じ手口の殺人が行われているのに、六月に入ってもう一件殺人が起こるまで誰も現場に残された謎の記号を解読しようと思わなかったと謂うのは、これはもうTVドラマだからとか何とか謂う次元を遙かに超えて莫迦である。

この初っ端の時点で相当莫迦臭がぷんぷん臭ってくるのだが、これを一言で謂えばアイディアの筋が悪かったと謂うことである。今時のミステリでは、幾らTVドラマでも警察が莫迦だから謎が解けなかったなんて設定は決してやってはいけない。

一事が万事で、このドラマの謎はみんなこの調子の底抜け脱線ゲームなのだが、そもそも基本的な疑問として、この見立て殺人は誰に宛てたメッセージなのかが全然わからないと謂うものがある。劇中の説明では「将門狂信者の犯行に見せ掛けて時間を稼ぐ」と謂うことになっているのだが、「将門狂信者」って何だよと謂うツッコミ以前に、沢村一樹が見立てを解読するまで将門の「ま」の字も出て来なかったのだから、「見せ掛けた」って何だよと謂う話になる。

普通、見立て殺人と謂うのは、犯人自身にとって特別の意味がある場合か、一般的に誰にでもそのように見えるような形を装う場合に限ったもので、専門家が特別な知識と推理を働かせないと意味がわからないような見立てと謂うのは見立てを行う意味がない。

まあ、専門家による解読を予想した廻り諄い謎かけで誰か特定人物に罪をなすりつける腹なのかと謂えばそうではなくて、劇中でも鈴木一真が演じる「将門狂信者」らしき人物が出てくるのだが、これはもう国仲涼子に襲い掛かって捕まったと思ったら、次の瞬間に殺人が起こって真犯人ではないことがバレてしまったのだから、この人物に罪をなすりつける意図でもなかったと謂うことになる。一応二回観たのだが、驚くべきことにこの鈴木一真が事件にどう関係していたのかについて、最後までまったく説明がない

見た目だけで言うなら、鈴木一真は単なる不審人物でアタマがおかしいから国仲涼子に襲い掛かったと視るしかないのだが、捕まって収監される際に意味ありげな一言を国仲涼子に漏らしているから、真犯人と何らかの接点があるとしか思えないのだが、結局最後まで何の説明もない。まあ、この辺は尺の問題で説明が削られてしまったのだと信じたいところだが、他の部分も十分アレなので保証の限りではない。

また、クライマックスで扱われるダイイングメッセージも噴飯物で、一五年前の殺人のそれと今回最後の殺人の二件において、因縁絡みでダイイングメッセージが扱われているのだが、この謎解きの脱力加減と謂うのは、親が莫迦なら倅も莫迦だとしか謂えないような代物である。

一件目のメッセージそれ自体は、相手の名前に「桐」が入っているから表に桐紋があしらわれている五百円玉を握っていたと謂うものだが、こう謂う莫迦なことを考えるから一五年もメッセージが伝わらなかったんだなぁ、としか思えない(笑)。ポケットを探って五百円玉を探している余裕があったら、普通に血で名前でも書け(笑)。劇中の描写では殺害犯は被害者を刺した後にさっさと現場を立ち去っているので、犯人にわからないように表現する必要などさらさらなかったのだから、それが一番わかりやすい。

二件目も以下同文(笑)。殺害者は被害者にまだ息があったことを確認していないんだから、この場合もさっさと現場を立ち去っているわけで、だったら血で名前を書くのが一番わかりやすいのに、わざわざ痛い思いをしてまで人文字で謎のメッセージを表現している。これはもうあんまり滑稽で失笑するしかない。だから、死に際にそう謂う莫迦なことを考えるような性格だから、キミは簡単に騙されちゃうんだよ(笑)。

よくわからんが、もしかしたらダ・ヴィンチ・コード辺りのイメージを狙ったのかもしれんけれど、やっぱり人文字って笑えるよなぁ(笑)。しかも、よりによって東京都の紋章ですよ、真ん中の点を表現する為にわざわざ自分の腹を撃ったんですよ、これはもう莫迦としか言い様がないでしょう(笑)。だから、腹を撃っている余裕があるのであれば血で名前を書けとこれほど言っているのがわからんか(笑)。

因みに、ちょっと調べてみたところ、われわれがよく識っている銀杏のマークと謂うのは東京都の「シンボルマーク」で、昔よくマンホールの蓋なんかに刻印してあった太陽を象ったマークは「紋章」と謂う区別らしい。現在はこのシンボルマークのほうが一般的に使われていて、紋章のほうは特別な場合にのみ使われているそうで、保護建造物など歴史的な格式を表す場合などに用いられているそうである。また、まだ使用可能なマンホールの蓋は耐用年数が過ぎるまで使うそうなので、古いものにはまだあの紋章が刻まれているらしい。

東京都のホームページを視ると、トップにあしらわれているのは銀杏のマーク(これも銀杏を象っているのではなく、公式には「東京都」の頭文字Tを象った意匠であるそうな)のほうなので、都知事はおろか都庁職員の名刺すら見たことはないけれど、多分名刺に刷られているのは銀杏マークのほうではないかと思う。

まあ、このドラマのアレな部分は数え上げればキリがないが、普通ならかなりヘボいトリックでも「まあドラマだからなぁ」でスルー出来るのだが、ここまでひどいとドラマの部分まで安っぽく見える…と謂うか、一本の娯楽ドラマとして見てもかなり程度が低い。型通りの学者探偵に型通りの女性刑事のコンビ、型通りのキャリア組に型通りの悪玉、とにかく紋切型でない要素が一切ない。

これを観ると、ちゃんと一時間で振ったネタにケツを持つ「MR.BRAIN」がそれだけでもとても良質なミステリドラマに見えてしまう、と謂ったらどの程度の代物か想像が附くだろう。ストーリー的な部分も歯の浮くような通り一遍の筋書きで、中身がないにも程があろうと謂う代物である。

四月期のドラマとしてはかなり出来が良かった「白い春」と次番組の間をつなぐのがこんなひどい安普請の即席ドラマと謂うのでは、単に関テレが折角上がった株を無意味に下げるだけではないかと思う。

まあ、関テレ制作でもなければ、「万博招致に熱心な東京都知事が卑劣な真犯人」などと謂う悪意あるチャレンジングなドラマは在り得ないとは思うが(笑)。

まあ、杉崎美香は可愛かったからそれでいいんだけどな(笑)。

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コメント

>>この見立て殺人は誰に宛てたメッセージなのかが全然わからないと謂うものがある。

一応補足しておくと、劇中で国仲涼子が「誰かに止めてほしかったのかもしれない」と謂うような意味のことを言っているのだが、見立てを行ったこと自体は一切実行犯に結び附かないのだから、それもまた納得の行く説明ではない。そもそもこのドラマでは、この実行犯が何故そんなに将門に纏わる学者並の歴史知識があるのかについて何の説明もないのである。

また、連続殺人の被害者は全員学生時代に「将門会」と謂うサークルに所属していたと謂うことになっているのだが、この「将門会」がどんな趣旨の集団なのかもまったく説明がないし、なんで会を挙げて若い頃から都知事を支援していたのかも説明がない。単にそのメンバーが九曜紋のブレスレットをしていると謂うだけなのだが、それも徹底して描かれてはいるわけではない。

そもそも連続殺人それ自体はまったく描かれず、その結果としての屍体しか出て来ないのだから、従ってハウダニット的な謎は一切なく、被害者については殆ど描写されていないわけである。会の名前から将門を研究する同好会のようなものだろうと思われるのだが、それがまったくドラマに絡んでこないので、そもそも被害者が将門に関係している意味がまったく存在しない。将門に纏わる見立てが将門会を暗に告発しているわけでもないし、道具立てがまるで無意味になっている。

なので、当初もっと長い尺を想定していたのが、一時間程度で納める必要が出てきて短く詰めた為に説明不足になったことが原因のようにも思えるが、これらの疑問点を全部説明しようと思ったら一時間四〇分でも足りないだろうから、単にいろいろ思い附きを詰め込みすぎて整理が附かなくなったと謂うのが真相だろう。

そもそも謎やトリックの考え方が素人臭いと謂うか、たとえば「何故見立て殺人を行うのか」とか「ダイイングメッセージは何故謎になるのか」と謂う基本的なミステリの知識が欠落しているとしか思えない。やはり、ミステリドラマと謂うのはどんなに安く見えても一種の職人芸で、勘所のわかっていない人間には書けないものだろうと思う。

こう謂う「なんちゃってミステリ」をやるなら、たとえば「TRICK」とか「パズル」のように「ネタですよ」と謂うエクスキューズをハッキリ示してくれないと、こう謂うふうにシリアスにやられても観ているほうは居心地の悪い思いをするだけである。

投稿: 黒猫亭 | 2009年7月 2日 (木曜日) 午前 10時22分

的確で絶妙なツッコミが至芸でございます。

もし再放送があったら録画して5倍速くらいで見てもいいかな、くらい思ってしまいました。特に「人文字」が気になりますね、どれだけ笑かしてくれる代物なのかと。

投稿: 604 | 2009年7月 2日 (木曜日) 午後 10時58分

>604さん

>>もし再放送があったら録画して5倍速くらいで見てもいいかな、くらい思ってしまいました。

これがネタドラマだと謂う前提で視ると、ツッコミどころ満載で寧ろ結構楽しめるかもしれません。はてブでみつどんさんにも「観たい」とブコメを戴いていますが、これは視聴機会があれば是非観て欲しいですね。

ただ、多分これ、作っている側は完全にマジでやっているんじゃないかと謂うのが困りものでして、オレは基本的に作っている側がマジでやっていることをネタとして笑うと謂う楽しみ方が不得手なんですね。ですから大昔の大映ドラマなんかも、世間ではネタドラマとして生温くヲチされていたみたいですが、ちょっと個人的には受け附けないところがありました。

そうは謂っても、これだけ出来がひどいと、もう笑うしかないと謂うのが正直なところですね(笑)。こんなホンを真面目に演じなければならなかった出演者の方々が気の毒になるくらいです。まあ、杉崎美香はどうせカメオ出演だからいいんですが。

>>特に「人文字」が気になりますね、どれだけ笑かしてくれる代物なのかと。

これはもう、やっているのが池内博之と謂うのがまた痛々しいんですよ。このヒト自身はネタとしてやっている自覚なんてないだろうし、真剣に役作りをしてシリアスに演じているんですが、何せモノが東京都の紋章ですからねぇ(木亥火暴!!)。

血塗れ瀕死の状態で気力を振り絞って拳銃を取り出し、「うおおおおっ!」とか鬼気迫るシリアスな演技で絶叫してちゅどーんと自分の腹を撃ち抜いて、出来たのが地図記号の工場のマークに点打っただけみたいな東京都の紋章の人文字ですから、こらもう笑わんわけにはいかんでしょう(木亥火暴!!)。

これ、見ようによっては「タモリ倶楽部」のロゴですよ(木亥火暴!!)。しかも「タモリ倶楽部」のロゴに近いと謂うことは、誰でも識っている「便所の落書きのアレ」にも近いと謂うことですよ(木亥火暴!!)。

いやもう、お腹いっぱい笑かしてもらいました。

投稿: 黒猫亭 | 2009年7月 2日 (木曜日) 午後 11時42分

こんばんは。

ダ・ヴィンチ・コードは文庫落ちしてから読みました。著者の他の作品を読みたいとは思いませんでしたね。地位も名誉もある老人が素っ裸になって死ぬ理由がどうしても理解できませんでした。服脱いでぇ→寝そべってぇ→ポージング・・・他に幾らでもやりようがあるだろう!!!
大体必殺の暗殺者が相手の生死も確認しないで立ち去るって┐(´-`)┌

それに見立て殺人なら、横溝を見習って欲しいです。佐清を逆さにして半分沈めて、斧(よき)・・・これ位やらないとダメでしょう。

黒猫亭さんによるカイドクの筋立てだけを読んで、高田崇史のQEDシリーズを思い出しました(最初の頃はフォローしてたんですが、途中ですっかり辛くなり今は読んでませんケド)。これがOKなら、あれをドラマ化してくれないかしらん。橋田壽賀子なんか目じゃない、息継ぎ無しの蘊蓄話シーンをノーカットで是非!!!何の資料も見ずに年代、地名、氏名等々を正確に喋る桑原を生で見てみたい(どれほど非現実的か)。

そう言いながら、山村紅葉”だけ”が目当てで二時間サスペンスを見る事がある私がいるのですがね(他で見られないし)。

投稿: うさぎ林檎 | 2009年7月 3日 (金曜日) 午後 07時30分

>うさぎ林檎さん

>>ダ・ヴィンチ・コードは文庫落ちしてから読みました。

オレは先日地上波放映された映画版をザッピングしながら観たくらいです。とにかくこの作品は、世間的に大ヒットした割にはとかくの批判も多くて、わざわざあんな分厚い本を読みたいとも思わないし、映画も真面目に観る気になれなかったと謂うところですかねぇ(笑)。

知人によると、オゲレツなのはジジィのマッパで笑かすところだけではなくて、本筋のネタのほうもかなりオゲレツな話だと謂うことですが、真面目に観ていなかったのであんまりよくわかりませんでした。

>>それに見立て殺人なら、横溝を見習って欲しいです。佐清を逆さにして半分沈めて、斧(よき)・・・これ位やらないとダメでしょう。

一見して三種の神器の見立てになっていないところや、他の二件との見立ての性格の違いなんかにも意味があって、やっぱり全盛期の横溝は凄いです。オレも学生の頃には、角川文庫版の緑文字のやつは全巻読みましたが、繰り返し映画化されている代表作以外は殆ど筋を覚えていないですね。それはつまり、もう一回横溝を通読して楽しめると謂うことですから、精々古本漁りでもう一回集めてみようかと思います。

>>黒猫亭さんによるカイドクの筋立てだけを読んで、高田崇史のQEDシリーズを思い出しました(最初の頃はフォローしてたんですが、途中ですっかり辛くなり今は読んでませんケド)。

ご同様です。オレもこれを観て真っ先に脳裡に浮かんだのがQEDシリーズで、やっぱりうさぎ林檎さん同様シリーズ半ばで脱落してしまいました(笑)。ただ、通俗的なノリで読める歴史ミステリとしてはあのスタイルは好いんじゃないですかね。全体に大風呂敷を広げた割には、現在の事件との関連が薄い話が多いですけど、カジュアルに読み棄てるミステリとしてはあんなモンじゃないでしょうか。

まあ、タタルの知識とかロジックが京極堂の講釈なんかに比べると結構大雑把な印象は否めませんし、基本的に言葉遊びや名称の符合でロジックを構築している辺り、説得力に欠ける部分はあるんですが、読んでいる間は楽しめますね。たしかにあのくらいのノリだったらTVドラマに向いているんじゃないですかね、タタルの蘊蓄は何処で摘んでも本筋にさしたる影響はないですし。

沢村一樹はTBSの二時間サスペンスで浅見光彦を演じていますから、桑原崇役でも十分行けますし、国仲涼子も上意下達の警察組織の中で自分の正義感に悩む女性刑事なんて謂う似合わない役柄よりも、変人の先輩にポーッとなっているお気楽な薬剤師役のほうがもっと向いているんじゃないですかね(笑)。クマツザキのほうは池内博之でも好いんだから、現状のキャストそのまんまでQEDをやれば好かったんじゃないかと謂う気がしてきました(笑)。

投稿: 黒猫亭 | 2009年7月 4日 (土曜日) 午前 06時30分

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