菊池 誠: おかしな科学―みんながはまる、いい話コワい話
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「たちあがれ」って、キミ、そもそも誰が倒したんだよ(笑)。
午後 11時39分 社会, 雑記 | 固定リンク Tweet
お久しぶりです。 すみませんが、どうしてもこの日と達には突っ込みたくなってしまったので、出てきてしまいました。
つっこみその1
「たちあがれ」?
ああ、もう、ご自分の努力では立ち上がらせることができないんですね。 自分でやる気だったら「立ち上がろう」ですよね。
つっこみその2
Yさん、前髪、随分太く長くなりましたねえ。 Sさん、頭頂部、光を通しにくくなりましたねえ。 Hさん、サイドの髪の量、増えましたねえ。
皆さん、2週間ほど前とは随分外見の印象が変わってますね。 「たちあがれ」という言葉は、各自の頭髪に対する言葉ですか?
念のために申し上げると、私もつむじまであと3センチという果てしない後退戦を戦っている生え際の持ち主です。
くだらない話で失礼しました。
投稿: 憂鬱亭 | 2010年4月 8日 (木曜日) 午前 01時04分
おはようございます。
それに「お前が命令すんな」と思いまふ。
投稿: うさぎ林檎 | 2010年4月 8日 (木曜日) 午前 06時58分
>憂鬱亭さん
こんな一行ツッコミエントリにコメント有り難うございます(笑)。
>>ああ、もう、ご自分の努力では立ち上がらせることができないんですね。
もしくは、自分たちは「日本」ではないかどちらかですね(笑)。なんで他人事みたいな言い方してんだよ、みたいな(笑)。
>>「たちあがれ」という言葉は、各自の頭髪に対する言葉ですか?
ああ、活力を与えたいのは今のニッポンではなくて自分たちの毛根でしたか。だったら自宅でせっせとアポジカでも振り掛けていてもらいたいもんですね。
この連中の毛髪にまで注意が行きませんでしたから真偽のほどは不明ですが(笑)、少しでも若作りにハゲんでイメージアップしたいんですかねぇ。どう取り繕っても、旧政権で中核を担っていた年寄りが、率先して沈み掛けた船から逃げ出したと謂う見苦しい印象は拭い去れないんですけどね。
投稿: 黒猫亭 | 2010年4月 8日 (木曜日) 午後 08時03分
>うさぎ林檎さん
こんな一行ツッコミエントリに(以下同文)。
>>それに「お前が命令すんな」と思いまふ。
(ヒソヒソ)奥様、お聞きになりまして? どうやら発案者はあの慎太郎坊ちゃまらしいって謂う話じゃございませんか(笑)。道理で何だか妙に右翼っぽい響きがあるはずでございますわよ、おほほほほほほほほほほほほほほほほほほ。
こんばんは。
ネタに脊髄反射は、ほぼ基本仕様です。
>>発案者はあの慎太郎坊ちゃまらしい
あらあら三島由紀夫でも気取っていらっしゃるんでしょうかしらぁ? それに最近では大河ドラマのせいであちこちに司馬版竜馬気取りが湧いて出ているみたいでホントに困ったモノですわねぇ(微笑)。
えぬえちけーのにゅーす見ていたら「えっ?”立ち枯れ党”?」と返した議員がいて「座布団一枚!」と思いましたね。
投稿: うさぎ林檎 | 2010年4月 8日 (木曜日) 午後 09時08分
>>それに最近では大河ドラマのせいであちこちに司馬版竜馬気取りが湧いて出ているみたいでホントに困ったモノですわねぇ(微笑)。
ホント、鳩山弟の龍馬気取りにはツッコミ多数でしたが、石原兄弟の兄は「弟が高杉晋作を演っているんだから、兄貴の俺が龍馬で問題なからう」とでも思ってらっしゃるのですかしらねぇ(笑)。
坂本龍馬みたいな熱狂的な信奉者が存在する歴史上の英傑に自分を擬えてみても、大勢としては「器に非ず」的な反撥しか返ってこないことくらい、大人なんだからいい加減悟ろうよとか思いますけど、救世の英雄を気取りたいのは政治家の習い性だからしょうがないかもしれませんね(限りなく生温い微苦笑)。
>>えぬえちけーのにゅーす見ていたら「えっ?”立ち枯れ党”?」と返した議員がいて「座布団一枚!」と思いましたね。
多分事前に考えてきたネタなんでしょうし、たしかにウケたんですが、よく考えてみたらあのヒトのセンスでは「みんなの党」になっちゃうですから、他人のネーミングセンスは笑えませんわね(笑)。以前自分たちが笑われたから他人のことも笑いたかっただけなんじゃないでしょうか。
投稿: 黒猫亭 | 2010年4月 8日 (木曜日) 午後 09時37分
こんにちは。YJSです。 > そもそも誰が倒したんだよ(笑)。 自覚が無いんでしょうね。 自分たちが倒した事も、自分たちが既に立ち枯れている事も。
投稿: YJS | 2010年4月 9日 (金曜日) 午後 06時30分
>YJS さん
>>自覚が無いんでしょうね。 >>自分たちが倒した事も、自分たちが既に立ち枯れている事も。
年寄りは過去に囚われがちなものですが、このヒトたちの過去も現在も顧みず前しか見ない姿勢には見習うところ大ですなぁ(笑)。
一方の民主党でも、これまで党を引っ張ってきた小沢一郎が、これまでの政治活動の穢れを一身に負って顕職を追われようとしているにもかかわらず、現在の好ましからざる世情に直接の責任を持つ過去の政権与党の老人たちが、自分たちだけでも再起を果たそうと世直しを掲げて旗揚げするなんざ、老醜も窮まれりと謂うところです。
たとえば自民党の中でも、過去の政権の中枢にコミットしていなかった若手の議員が党を割って出ると謂うのであれば、慎太郎坊ちゃまが仰っていたように所詮政党なんて政策の具に過ぎないのですからまだしも期待が持てるでしょうが、すでに一度国民の信任を受けて政権を担当し、その結果としてこんな世の中を招来してしまった人間たちには二度目のチャンスなんかあるわけがない。
一言、愚劣な茶番です。
投稿: 黒猫亭 | 2010年4月10日 (土曜日) 午前 06時16分
こんにちは。YJSです。
既にご存知かもしれませんが、嘉悦大学の教授に就任した高橋洋一さんのコラムがZAKZAKに掲載されていまして、連合会長の古賀伸明さんが日銀法改正に言及したことを取り上げています。
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20100409/plt1004091535000-n2.htm
> 現在の好ましからざる世情に直接の責任を持つ過去の政権与党 > の老人たち
上記引用にある人達がかつて通してしまった現行日銀法、これが民主党政権で改正されるとなったら、私は大きな成果と思うのです。コラムにあるように、連合は民主党の有力な支持団体ですから、可能性の芽が出てきたとは言えるだろうと。
ま、マスメディアはそう思ってないかもしれませんけど。スルーだし。 でも、以前に黒猫亭さんがおっしゃったように、今ネットがある幸せを感じるべきでしょうね。(ドーナッツに穴があることを嘆くんじゃなく、ドーナッツがあることに感謝せねば、と。)
投稿: YJS | 2010年4月10日 (土曜日) 午後 12時13分
アンチ自民もしくは脱自民と謂う以外に既存政権との間に対立軸のない民主党政権においては、基本的に財政政策を強化すると謂う選択肢はないんですから、いずれは金融政策を強化する以外に選択肢はないと思うんですね。
そして、どこがどうとは言えないんですが、最近の流れを視ていると、脱デフレと再分配の適正化を睨んで金融政策を重視すべしと謂うムードになっているのかな、と謂う気分はしていました。民主党政権には、以前YJS さんから教えて戴いたような日銀との積年のしがらみもありませんし、多分、「聖域なきなんちゃら」と謂う看板を掲げてやりたい放題やった小泉政権もメスを入れなかった「聖域」に切り込むとしたら今なんだろうな、と謂うふうには思います。
YJS さんが仰っているように、政権交代の最大のメリットはまさに「自民党ではない政党である」と謂う部分だとオレも考えていて、五五年体制の歴史性の延長上で考えて、自民党の万年与党としての「当事者性」が選択肢を狭めてきた(乃至最初からやろうとしなかった)部分、つまり「しがらみ」が解消されたことで、従来の政局観では非現実的だと考えられてきたことに実現の目が出てきたと思うんです。
そう謂う意味では、まあ「たちあがれ」には殆ど期待していないですが、「第三局」の動きが活発化すると謂うこと自体は悪いことではないと考えています。以前FSM さんとお話をしていたことと繋がりますけど、オレも別段二大政党制に拘ることはないと考えています。
自民の自壊によって、民主党に対抗可能な強力なライバル政党がほぼ存在しないと謂う現状はかなり問題で、このままの状況だとそれこそ民主党が自民党に取って代わっただけと謂うことになってしまうだろうと思いますし。
>>上記引用にある人達がかつて通してしまった現行日銀法、これが民主党政権で改正されるとなったら、私は大きな成果と思うのです。コラムにあるように、連合は民主党の有力な支持団体ですから、可能性の芽が出てきたとは言えるだろうと。
同感です。上記の通り、自民党の一党支配の最大のデメリットは、自民党と謂う特定政党の支持団体以外の声が通りにくかったと謂う部分だと思いますので、連合の影響力で民主党政権が動くとしたら、それが政治のバランスと謂うものではないかと思います。
ただ、記事を読む限りでは、「雇用に対する一定の責任を果たすことを明文化」するだけで日銀の姿勢が変わるのかどうか、そこに不安が残らないでもないです。
投稿: 黒猫亭 | 2010年4月10日 (土曜日) 午後 06時38分
こんにちは。YJSです。 > どこがどうとは言えないんですが、最近の流れを視ていると、 > 脱デフレと再分配の適正化を睨んで金融政策を重視すべしと > 謂うムードになっているのかな、と謂う気分はしていました。 いやぁ、普通の感覚だとまだまだ、ではないでしょうか。たぶん、現時点ではみんなの党と民主党の一部と自民党の極々一部だけ。 むしろ、黒猫亭さんに金融政策という観点があるからこそ、わずかに洩れてくる情報の断片を意識している、ということではないかと。
だって、メディアがヘロヘロですから。ご存知かもしれませんが、高橋洋一さんの「先週のまとめ」が以下のURLで読めます。 http://gendai.ismedia.jp/articles/-/441/
こんな調子ですから、TVの報道番組を見て新聞を読んで、な〜んてことをしていたら、永遠に黒猫亭さんの現在の気分には到達しない、ということになってしまいますよね。 まぁ、ネットがあって良かったと。
投稿: YJS | 2010年4月12日 (月曜日) 午後 04時30分
>>いやぁ、普通の感覚だとまだまだ、ではないでしょうか。
一瞬、全然的外れな感触だと謂う意味かな、と思ったんですが(笑)、コメントをよく読んでみると、動き自体はあるが一部為政者の間だけで、まだ国民一般に情報が届いておらず、社会全体で是非を論じる段階に進んでいない、したがって実現にはもっと時間を要するだろう、そう謂う意味ですかね。
>>むしろ、黒猫亭さんに金融政策という観点があるからこそ、わずかに洩れてくる情報の断片を意識している、ということではないかと。
ここでYJS さんとお話をさせて戴いたお陰で、朧気ながら金融政策の持つ可能性が見えてきたような気がしていましたので、たしかにその意識で政局を視ていたところがあると思いますし、当然そこには「希望的観測」と謂うものも含まれているんだろうとは思います(笑)。
そうは言っても、少し前までは政治家のレベルでそう謂う認識を持っている人間が殆ど皆無だったような印象ですし、ほぼマトモに論じられてこなかったと言っても好い状況だったんではないかと思いますから、たとえ「現時点ではみんなの党と民主党の一部と自民党の極々一部だけ」とは言え、格段に可能性が出てきたんではないかと思います。
>>こんな調子ですから、TVの報道番組を見て新聞を読んで、な〜んてことをしていたら、永遠に黒猫亭さんの現在の気分には到達しない、ということになってしまいますよね。 >>まぁ、ネットがあって良かったと。
マスメディアの責任は重いですよね。殊に政治に関しては、好ましからざる状況の出来には漏れなくマスメディアが一臂を貸していると謂う体たらくで、マスメディアが何かを報じることにも何かを報じないことにも、漏れなくろくでもない影響が附いて廻ると謂う印象です。
オレはTVや新聞はもうヘッドラインと割り切って、何か興味を惹く事柄があればすぐにネットを検索すると謂う習慣になっています。
就中この問題については、雇用や消費など国民生活の核心に直結する重要な問題だと謂うのに、その情報が一般国民に降りてこないと謂うのは、これだけメディア産業が発達した国においては犯罪的な怠慢だと謂えるでしょう。
投稿: 黒猫亭 | 2010年4月15日 (木曜日) 午後 09時55分
こんにちは。YJSです。 > 動き自体はあるが一部為政者の間だけで、まだ国 > 民一般に情報が届いておらず、社会全体で是非を > 論じる段階に進んでいない、したがって実現には > もっと時間を要するだろう、そう謂う意味ですか > ね。 はい、上記引用の通りです。言葉足らずで混乱させてしまったかもしれません。お詫びします。 > たとえ「現時点ではみんなの党と民主党の一部と > 自民党の極々一部だけ」とは言え、格段に可能性 > が出てきたんではないかと思います。 また進展があったみたいですね。下記URLをば。 http://www.47news.jp/CN/201004/CN2010041501000399.html === > 自民党が夏の参院選に向けて策定したマニフェス > ト(政権公約)原案の全容が15日、判明した。 > 名目国内総生産(GDP)の成長率を年4%とし、 > 10年間で所得を5割アップさせる… > 日銀法を改正し、消費者物価で2~3%の物価安 > 定目標の設定を義務付ける。 === GDPについてはデフレ脱却局面で重要な名目の方にちゃんとに言及しているし、物価安定目標はCPIの上方バイアスをちゃんと考慮した幅になっているし、日銀法改正も視野にあるとしているわけです。 元エントリに戻りますが、「与謝野氏」が「いなくなる」と、自民党でもこんな提案をするようになるわけですね。 与党と最大野党が同じ内容を出すということは、日銀にとっても大きな圧力になるのではないでしょうか。同様に、次期日銀総裁についても民主党と自民党とで「インタゲをしてくれる人」とするなら、これまでの総裁と正反対の方針を持つということで、次期総裁にかわいがられたい日銀内部の人達が、今からでも次期総裁の意に沿った動きに変わり始めるかもしれません。 ただ、メディアがどう報道するか、ですねぇ。 > マスメディアが何かを報じることにも何かを報じ > ないことにも、漏れなくろくでもない影響が附い > て廻ると謂う印象です。 いや、本当におっしゃる通りだと私も思いますね。
投稿: YJS | 2010年4月16日 (金曜日) 午後 08時04分
>>はい、上記引用の通りです。言葉足らずで混乱させてしまったかもしれません。お詫びします。
あ、いや、確認しただけですから(笑)。こう謂う話をする以上、ここみたいな影響力の小さいところでも、「希望が持てる」と謂うニュアンスを強調したほうが好いだろうと思いまして。
>>また進展があったみたいですね。
え、これってこんな話だったんですか? これまでの報道だと、消費税率一五%とか法人税率の大幅引き下げみたいな部分ばかり大きく扱われていたような印象なんですが、蓋を開けてみたら随分印象が違いますね。「経済成長の数値目標」とか「日銀法改正」なんて話はこれまで出ていませんでしたよね。
仰る通り、これだとかなりハッキリ「インタゲをやりますよ」「日銀にはやるべきことをやってもらいますよ」と謂うふうに読めるんですが、インタゲが何だかわからないと「物価高になって消費税も上がる」「その一方で企業を優遇する」と謂うふうなニュアンスに見えるでしょうね。
たしかに「成長実現で給与や年金を上げる」と言ってはいますが、「経済成長」と謂う言葉を「格差拡大」と同義にしてしまった某大莫迦者のお陰で、「また金持ち優遇で庶民は好い目をみられないんじゃねーの?」「ジミン、また昔みてーな威勢の好い駄法螺を吹いてるよ」と謂う不信感を煽るだけなんではないかと思います。
つまり、経済に明るくないと、小泉時代から政権末期に続く自民党の成長戦略と画期的に違う部分が何かと謂うことが、一般人にはわかりにくい。まあそれは、前回も申し上げた「自民党の歴史的な当事者性」の然らしむるところで、自業自得の身から出た錆と謂う部分もあるんですが(笑)、
さらにまた、それを経済に明るくないマスメディアがネガティブな部分だけを強調して報道すると謂うことになると、インタゲについての議論を盛り上げるタイミングも難しくなってくるでしょうね。
素人なりにオレがYJS さんのお話でザックリ理解したところによれば、インタゲとは要するに「緩やかなインフレを維持することで貨幣の退蔵にペナルティを設ける」と謂うことで、それにより経済活動や消費活動が活発化するわけですが、それには「国民の生産力の向上に見合うだけ貨幣の総量を調整する」ことが必須で、それを調整するのが日銀の最重要な役割であるにも関わらず、長らく日銀はその使命を果たすことを怠ってきたと謂うことですよね。
そして、マスメディアもそれを何十年もの間国民に向けて報じることをまったく怠ってきたわけで、国民の大多数は現状の経済不振について日銀の責任が物凄く大きいと謂う認識を持っていないし、有り体に言えば関心もない、日銀が何をするところなのかも全然識らない(おカネを刷っているところ、くらいの感覚では?(笑))。
で、もうこんな末期的な経済状況に陥っているのだから、そろそろ日銀の歴史そのものが断罪されても好い頃合いであるにも関わらず、やっぱり日銀は他人事のような顔をしたままだし、政治家もメディアもほぼまったく日銀を批判していない、こう謂う流れになるでしょうか。
ただ、もうその「聖域」に手を入れないと絶対に経済が持ち直さないところまで状況は切迫していますし、もうそろそろ政治家の間でも、政策だけでは土台不可能な事柄の責任を一方的に圧し附けられるのもウンザリしているでしょうから、政治家の間で金融政策の議論が活発化すれば、日銀を経済不振の戦犯にしたいと謂うムードも出てくるんではないでしょうか。
と謂うか、実際に日銀がA級戦犯なのは鉄板の事実ですし、単に「経済通」扱いされている政治家ですらもが不勉強で、自分たちが被る必要のない責任まで被せられていたことに気附かなかっただけですから(笑)。
前述のように、自民党のマニフェストが小泉時代の「骨太の方針」と決定的に違うとしたら、そのコアになるのは日銀法改正でインタゲを要求する部分にあるわけですから、自民党の側にもインタゲ論議を活発化したいと謂うニーズはあるはずですよね。
>>与党と最大野党が同じ内容を出すということは、日銀にとっても大きな圧力になるのではないでしょうか。
同感です。次の総選挙でどちらが勝っても「これまで通り」は通用しない、そう謂うことになるわけですから、責任逃れや事勿れは通じないのだと謂うことになれば、日銀の体質も変わらざるを得なくなると思います。殊に、これまで日銀が自身の重大な使命の履行を怠ってきた理由が、YJS さんから伺ったような個々人の保身の動機や教条的体質の問題であれば「確信犯」など一人もいなかったと謂うことですから、風向き次第で幾らでも変わるんではないかと思います。
>>ただ、メディアがどう報道するか、ですねぇ。
情報の流通と謂う観点で考えると、ネットでもまだまだ一般的な話題とは言い難いところがありますね。そのつもりで探さないと情報に接することすら出来ないと謂う状況では、まだ道のりは遠いと思いますが、たとえばこれが、政治のステージで「日銀法を改正します」「そうするとこうなります」と謂うウェイトの掛け方でアピールされれば、一般国民の間でも「それはどう謂うことなの?」「そんなにいいことがあるの?」と謂う情報ニーズは出てきますから、少なくともこれまでのように「黙殺」を通すことは出来なくなりますね。
最近TVを観ていると、情報バラエティ的なニュース解説の特番なんかも多いようですし、先日は「中国の経済発展は人民元の特殊性に負うところが大きい」なんてネタにかなり雛壇が喰い附いていましたから、ネタとしては一般視聴者の興味を惹かない話題ではないはずですよね。言い方は悪いですが、状況が悪ければ悪いほどそれに対する明解な解法には多くの人々が喰い附くものだと思います。
これまでは「あれをやってもダメ、これをやってもダメ、今はもう八方塞がり」「自公政権が世の中を滅茶苦茶にしたけど、民主党だって経済音痴で打つ手なし」みたいなダメダメ尽くしの悲観的な情報だけが流通していたわけですから、「或る程度成算のある手が打てるんですよ」と謂う希望を伝える情報が興味を惹かないわけはないと思うんですけどね。
>>元エントリに戻りますが、「与謝野氏」が「いなくなる」と、自民党でもこんな提案をするようになるわけですね。
自民党サイドにしてみれば、すでにもう死活問題ですから出せる膿は出し切りたいと謂うところじゃないですかねぇ(笑)。先日も某ねずみ男が出るの出ないのと下手な思わせぶりの茶番を打って方々から顰蹙を買っていましたが、大向こうウケを狙った中身のないパフォーマンスを演じても、自民党にこれだけ味噌が附いた状況ではもう手遅れで、「真面目に政治をやる」以外に活路がない状況でしょうね。
なんか時々小泉時代の亡霊みたいな寿司婆さんがメディアに出てきて、相も変わらずくだらないパフォーマンスで庶民の気を惹こうとしているみたいですが、すっかりマスメディアの扱いも冷淡になってますからねぇ(笑)。
投稿: 黒猫亭 | 2010年4月17日 (土曜日) 午前 11時27分
こんにちは。YJSです。 > インタゲが何だかわからないと「物価高に > なって消費税も上がる」「その一方で企業 > を優遇する」と謂うふうなニュアンスに見 > えるでしょうね。… > 経済に明るくないマスメディアがネガティ > ブな部分だけを強調して報道する 黒猫亭さんのコメントは私の理解と全く変わりませんので、以下はこのコメント欄をご覧になっている他の方を意識しています。 たぶん、こんな不景気なのにインフレ誘導なんて!もっと苦しくなるじゃん!ダメに決まってる!プンプン!、というような意見があるだろうと思います。 そう主張をしたくなるのは理解できるのです。 でも、大学新卒の5人に1人が就職できないような雇用状態(=不景気)でインフレに誘導することは、不景気な状態でインフレになる事とは違う、ということです。 インフレに誘導することを明示してマネーストックを拡大すると、インフレになる前に雇用が改善し、設備や人員の稼働が向上し、生産=収入=消費が改善し、一般物価上昇(=インフレ)はその後であるということです。 しかも、その上限を例えば4%とする、と明記しているわけです。 一般的には、インフレ率よりもGDP成長率の方が高くなりますから、だいたいの場合は賃金上昇率がインフレ率より高くなりますが、そうでない場合は再分配の強化が必要です。 よって、プラスかつマイルドなインフレに誘導する事と、再分配を強化する事、この二点を両方注意する必要があります。メディアに期待すべきところでもあるわけですが。 上述のような見込みは信用できないという事もあるだろうと思います。そういった方は、是非、現代のマクロ経済学をDSGEを踏まえた現代の教科書で学んでみて欲しい、と。 そこまでの時間が無い方には、上述のような操作および結果は、昭和恐慌脱却時だけでなくリーマンショック後の世界的な不況回避時にも実施され成功していて、日銀を除くすべての中央銀行および気の狂ってないマクロ経済学者のコンセンサスである、ということを判っていただければと思います。 黒猫亭さん。とりあえずこのエントリでの私のコメントはこれで終わりとします。この方向の話だと、私は不必要に熱くなって長く引っ張ってしまいがちなので。(以前のもさんざんに引っ張ってしまって反省しているのです。)
投稿: YJS | 2010年4月17日 (土曜日) 午後 09時16分
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コメント
お久しぶりです。
すみませんが、どうしてもこの日と達には突っ込みたくなってしまったので、出てきてしまいました。
つっこみその1
「たちあがれ」?
ああ、もう、ご自分の努力では立ち上がらせることができないんですね。
自分でやる気だったら「立ち上がろう」ですよね。
つっこみその2
Yさん、前髪、随分太く長くなりましたねえ。
Sさん、頭頂部、光を通しにくくなりましたねえ。
Hさん、サイドの髪の量、増えましたねえ。
皆さん、2週間ほど前とは随分外見の印象が変わってますね。
「たちあがれ」という言葉は、各自の頭髪に対する言葉ですか?
念のために申し上げると、私もつむじまであと3センチという果てしない後退戦を戦っている生え際の持ち主です。
くだらない話で失礼しました。
投稿: 憂鬱亭 | 2010年4月 8日 (木曜日) 午前 01時04分
おはようございます。
それに「お前が命令すんな」と思いまふ。
投稿: うさぎ林檎 | 2010年4月 8日 (木曜日) 午前 06時58分
>憂鬱亭さん
こんな一行ツッコミエントリにコメント有り難うございます(笑)。
>>ああ、もう、ご自分の努力では立ち上がらせることができないんですね。
もしくは、自分たちは「日本」ではないかどちらかですね(笑)。なんで他人事みたいな言い方してんだよ、みたいな(笑)。
>>「たちあがれ」という言葉は、各自の頭髪に対する言葉ですか?
ああ、活力を与えたいのは今のニッポンではなくて自分たちの毛根でしたか。だったら自宅でせっせとアポジカでも振り掛けていてもらいたいもんですね。
この連中の毛髪にまで注意が行きませんでしたから真偽のほどは不明ですが(笑)、少しでも若作りにハゲんでイメージアップしたいんですかねぇ。どう取り繕っても、旧政権で中核を担っていた年寄りが、率先して沈み掛けた船から逃げ出したと謂う見苦しい印象は拭い去れないんですけどね。
投稿: 黒猫亭 | 2010年4月 8日 (木曜日) 午後 08時03分
>うさぎ林檎さん
こんな一行ツッコミエントリに(以下同文)。
>>それに「お前が命令すんな」と思いまふ。
(ヒソヒソ)奥様、お聞きになりまして? どうやら発案者はあの慎太郎坊ちゃまらしいって謂う話じゃございませんか(笑)。道理で何だか妙に右翼っぽい響きがあるはずでございますわよ、おほほほほほほほほほほほほほほほほほほ。
投稿: 黒猫亭 | 2010年4月 8日 (木曜日) 午後 08時03分
こんばんは。
ネタに脊髄反射は、ほぼ基本仕様です。
>>発案者はあの慎太郎坊ちゃまらしい
あらあら三島由紀夫でも気取っていらっしゃるんでしょうかしらぁ?
それに最近では大河ドラマのせいであちこちに司馬版竜馬気取りが湧いて出ているみたいでホントに困ったモノですわねぇ(微笑)。
えぬえちけーのにゅーす見ていたら「えっ?”立ち枯れ党”?」と返した議員がいて「座布団一枚!」と思いましたね。
投稿: うさぎ林檎 | 2010年4月 8日 (木曜日) 午後 09時08分
>うさぎ林檎さん
>>それに最近では大河ドラマのせいであちこちに司馬版竜馬気取りが湧いて出ているみたいでホントに困ったモノですわねぇ(微笑)。
ホント、鳩山弟の龍馬気取りにはツッコミ多数でしたが、石原兄弟の兄は「弟が高杉晋作を演っているんだから、兄貴の俺が龍馬で問題なからう」とでも思ってらっしゃるのですかしらねぇ(笑)。
坂本龍馬みたいな熱狂的な信奉者が存在する歴史上の英傑に自分を擬えてみても、大勢としては「器に非ず」的な反撥しか返ってこないことくらい、大人なんだからいい加減悟ろうよとか思いますけど、救世の英雄を気取りたいのは政治家の習い性だからしょうがないかもしれませんね(限りなく生温い微苦笑)。
>>えぬえちけーのにゅーす見ていたら「えっ?”立ち枯れ党”?」と返した議員がいて「座布団一枚!」と思いましたね。
多分事前に考えてきたネタなんでしょうし、たしかにウケたんですが、よく考えてみたらあのヒトのセンスでは「みんなの党」になっちゃうですから、他人のネーミングセンスは笑えませんわね(笑)。以前自分たちが笑われたから他人のことも笑いたかっただけなんじゃないでしょうか。
投稿: 黒猫亭 | 2010年4月 8日 (木曜日) 午後 09時37分
こんにちは。YJSです。
> そもそも誰が倒したんだよ(笑)。
自覚が無いんでしょうね。
自分たちが倒した事も、自分たちが既に立ち枯れている事も。
投稿: YJS | 2010年4月 9日 (金曜日) 午後 06時30分
>YJS さん
>>自覚が無いんでしょうね。
>>自分たちが倒した事も、自分たちが既に立ち枯れている事も。
年寄りは過去に囚われがちなものですが、このヒトたちの過去も現在も顧みず前しか見ない姿勢には見習うところ大ですなぁ(笑)。
一方の民主党でも、これまで党を引っ張ってきた小沢一郎が、これまでの政治活動の穢れを一身に負って顕職を追われようとしているにもかかわらず、現在の好ましからざる世情に直接の責任を持つ過去の政権与党の老人たちが、自分たちだけでも再起を果たそうと世直しを掲げて旗揚げするなんざ、老醜も窮まれりと謂うところです。
たとえば自民党の中でも、過去の政権の中枢にコミットしていなかった若手の議員が党を割って出ると謂うのであれば、慎太郎坊ちゃまが仰っていたように所詮政党なんて政策の具に過ぎないのですからまだしも期待が持てるでしょうが、すでに一度国民の信任を受けて政権を担当し、その結果としてこんな世の中を招来してしまった人間たちには二度目のチャンスなんかあるわけがない。
一言、愚劣な茶番です。
投稿: 黒猫亭 | 2010年4月10日 (土曜日) 午前 06時16分
こんにちは。YJSです。
既にご存知かもしれませんが、嘉悦大学の教授に就任した高橋洋一さんのコラムがZAKZAKに掲載されていまして、連合会長の古賀伸明さんが日銀法改正に言及したことを取り上げています。
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20100409/plt1004091535000-n2.htm
> 現在の好ましからざる世情に直接の責任を持つ過去の政権与党
> の老人たち
上記引用にある人達がかつて通してしまった現行日銀法、これが民主党政権で改正されるとなったら、私は大きな成果と思うのです。コラムにあるように、連合は民主党の有力な支持団体ですから、可能性の芽が出てきたとは言えるだろうと。
ま、マスメディアはそう思ってないかもしれませんけど。スルーだし。
でも、以前に黒猫亭さんがおっしゃったように、今ネットがある幸せを感じるべきでしょうね。(ドーナッツに穴があることを嘆くんじゃなく、ドーナッツがあることに感謝せねば、と。)
投稿: YJS | 2010年4月10日 (土曜日) 午後 12時13分
>YJS さん
アンチ自民もしくは脱自民と謂う以外に既存政権との間に対立軸のない民主党政権においては、基本的に財政政策を強化すると謂う選択肢はないんですから、いずれは金融政策を強化する以外に選択肢はないと思うんですね。
そして、どこがどうとは言えないんですが、最近の流れを視ていると、脱デフレと再分配の適正化を睨んで金融政策を重視すべしと謂うムードになっているのかな、と謂う気分はしていました。民主党政権には、以前YJS さんから教えて戴いたような日銀との積年のしがらみもありませんし、多分、「聖域なきなんちゃら」と謂う看板を掲げてやりたい放題やった小泉政権もメスを入れなかった「聖域」に切り込むとしたら今なんだろうな、と謂うふうには思います。
YJS さんが仰っているように、政権交代の最大のメリットはまさに「自民党ではない政党である」と謂う部分だとオレも考えていて、五五年体制の歴史性の延長上で考えて、自民党の万年与党としての「当事者性」が選択肢を狭めてきた(乃至最初からやろうとしなかった)部分、つまり「しがらみ」が解消されたことで、従来の政局観では非現実的だと考えられてきたことに実現の目が出てきたと思うんです。
そう謂う意味では、まあ「たちあがれ」には殆ど期待していないですが、「第三局」の動きが活発化すると謂うこと自体は悪いことではないと考えています。以前FSM さんとお話をしていたことと繋がりますけど、オレも別段二大政党制に拘ることはないと考えています。
自民の自壊によって、民主党に対抗可能な強力なライバル政党がほぼ存在しないと謂う現状はかなり問題で、このままの状況だとそれこそ民主党が自民党に取って代わっただけと謂うことになってしまうだろうと思いますし。
>>上記引用にある人達がかつて通してしまった現行日銀法、これが民主党政権で改正されるとなったら、私は大きな成果と思うのです。コラムにあるように、連合は民主党の有力な支持団体ですから、可能性の芽が出てきたとは言えるだろうと。
同感です。上記の通り、自民党の一党支配の最大のデメリットは、自民党と謂う特定政党の支持団体以外の声が通りにくかったと謂う部分だと思いますので、連合の影響力で民主党政権が動くとしたら、それが政治のバランスと謂うものではないかと思います。
ただ、記事を読む限りでは、「雇用に対する一定の責任を果たすことを明文化」するだけで日銀の姿勢が変わるのかどうか、そこに不安が残らないでもないです。
投稿: 黒猫亭 | 2010年4月10日 (土曜日) 午後 06時38分
こんにちは。YJSです。
> どこがどうとは言えないんですが、最近の流れを視ていると、
> 脱デフレと再分配の適正化を睨んで金融政策を重視すべしと
> 謂うムードになっているのかな、と謂う気分はしていました。
いやぁ、普通の感覚だとまだまだ、ではないでしょうか。たぶん、現時点ではみんなの党と民主党の一部と自民党の極々一部だけ。
むしろ、黒猫亭さんに金融政策という観点があるからこそ、わずかに洩れてくる情報の断片を意識している、ということではないかと。
だって、メディアがヘロヘロですから。ご存知かもしれませんが、高橋洋一さんの「先週のまとめ」が以下のURLで読めます。
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/441/
こんな調子ですから、TVの報道番組を見て新聞を読んで、な〜んてことをしていたら、永遠に黒猫亭さんの現在の気分には到達しない、ということになってしまいますよね。
まぁ、ネットがあって良かったと。
投稿: YJS | 2010年4月12日 (月曜日) 午後 04時30分
>YJS さん
>>いやぁ、普通の感覚だとまだまだ、ではないでしょうか。
一瞬、全然的外れな感触だと謂う意味かな、と思ったんですが(笑)、コメントをよく読んでみると、動き自体はあるが一部為政者の間だけで、まだ国民一般に情報が届いておらず、社会全体で是非を論じる段階に進んでいない、したがって実現にはもっと時間を要するだろう、そう謂う意味ですかね。
>>むしろ、黒猫亭さんに金融政策という観点があるからこそ、わずかに洩れてくる情報の断片を意識している、ということではないかと。
ここでYJS さんとお話をさせて戴いたお陰で、朧気ながら金融政策の持つ可能性が見えてきたような気がしていましたので、たしかにその意識で政局を視ていたところがあると思いますし、当然そこには「希望的観測」と謂うものも含まれているんだろうとは思います(笑)。
そうは言っても、少し前までは政治家のレベルでそう謂う認識を持っている人間が殆ど皆無だったような印象ですし、ほぼマトモに論じられてこなかったと言っても好い状況だったんではないかと思いますから、たとえ「現時点ではみんなの党と民主党の一部と自民党の極々一部だけ」とは言え、格段に可能性が出てきたんではないかと思います。
>>こんな調子ですから、TVの報道番組を見て新聞を読んで、な〜んてことをしていたら、永遠に黒猫亭さんの現在の気分には到達しない、ということになってしまいますよね。
>>まぁ、ネットがあって良かったと。
マスメディアの責任は重いですよね。殊に政治に関しては、好ましからざる状況の出来には漏れなくマスメディアが一臂を貸していると謂う体たらくで、マスメディアが何かを報じることにも何かを報じないことにも、漏れなくろくでもない影響が附いて廻ると謂う印象です。
オレはTVや新聞はもうヘッドラインと割り切って、何か興味を惹く事柄があればすぐにネットを検索すると謂う習慣になっています。
就中この問題については、雇用や消費など国民生活の核心に直結する重要な問題だと謂うのに、その情報が一般国民に降りてこないと謂うのは、これだけメディア産業が発達した国においては犯罪的な怠慢だと謂えるでしょう。
投稿: 黒猫亭 | 2010年4月15日 (木曜日) 午後 09時55分
こんにちは。YJSです。
> 動き自体はあるが一部為政者の間だけで、まだ国
> 民一般に情報が届いておらず、社会全体で是非を
> 論じる段階に進んでいない、したがって実現には
> もっと時間を要するだろう、そう謂う意味ですか
> ね。
はい、上記引用の通りです。言葉足らずで混乱させてしまったかもしれません。お詫びします。
> たとえ「現時点ではみんなの党と民主党の一部と
> 自民党の極々一部だけ」とは言え、格段に可能性
> が出てきたんではないかと思います。
また進展があったみたいですね。下記URLをば。
http://www.47news.jp/CN/201004/CN2010041501000399.html
===
> 自民党が夏の参院選に向けて策定したマニフェス
> ト(政権公約)原案の全容が15日、判明した。
> 名目国内総生産(GDP)の成長率を年4%とし、
> 10年間で所得を5割アップさせる…
> 日銀法を改正し、消費者物価で2~3%の物価安
> 定目標の設定を義務付ける。
===
GDPについてはデフレ脱却局面で重要な名目の方にちゃんとに言及しているし、物価安定目標はCPIの上方バイアスをちゃんと考慮した幅になっているし、日銀法改正も視野にあるとしているわけです。
元エントリに戻りますが、「与謝野氏」が「いなくなる」と、自民党でもこんな提案をするようになるわけですね。
与党と最大野党が同じ内容を出すということは、日銀にとっても大きな圧力になるのではないでしょうか。同様に、次期日銀総裁についても民主党と自民党とで「インタゲをしてくれる人」とするなら、これまでの総裁と正反対の方針を持つということで、次期総裁にかわいがられたい日銀内部の人達が、今からでも次期総裁の意に沿った動きに変わり始めるかもしれません。
ただ、メディアがどう報道するか、ですねぇ。
> マスメディアが何かを報じることにも何かを報じ
> ないことにも、漏れなくろくでもない影響が附い
> て廻ると謂う印象です。
いや、本当におっしゃる通りだと私も思いますね。
投稿: YJS | 2010年4月16日 (金曜日) 午後 08時04分
>YJS さん
>>はい、上記引用の通りです。言葉足らずで混乱させてしまったかもしれません。お詫びします。
あ、いや、確認しただけですから(笑)。こう謂う話をする以上、ここみたいな影響力の小さいところでも、「希望が持てる」と謂うニュアンスを強調したほうが好いだろうと思いまして。
>>また進展があったみたいですね。
え、これってこんな話だったんですか? これまでの報道だと、消費税率一五%とか法人税率の大幅引き下げみたいな部分ばかり大きく扱われていたような印象なんですが、蓋を開けてみたら随分印象が違いますね。「経済成長の数値目標」とか「日銀法改正」なんて話はこれまで出ていませんでしたよね。
仰る通り、これだとかなりハッキリ「インタゲをやりますよ」「日銀にはやるべきことをやってもらいますよ」と謂うふうに読めるんですが、インタゲが何だかわからないと「物価高になって消費税も上がる」「その一方で企業を優遇する」と謂うふうなニュアンスに見えるでしょうね。
たしかに「成長実現で給与や年金を上げる」と言ってはいますが、「経済成長」と謂う言葉を「格差拡大」と同義にしてしまった某大莫迦者のお陰で、「また金持ち優遇で庶民は好い目をみられないんじゃねーの?」「ジミン、また昔みてーな威勢の好い駄法螺を吹いてるよ」と謂う不信感を煽るだけなんではないかと思います。
つまり、経済に明るくないと、小泉時代から政権末期に続く自民党の成長戦略と画期的に違う部分が何かと謂うことが、一般人にはわかりにくい。まあそれは、前回も申し上げた「自民党の歴史的な当事者性」の然らしむるところで、自業自得の身から出た錆と謂う部分もあるんですが(笑)、
さらにまた、それを経済に明るくないマスメディアがネガティブな部分だけを強調して報道すると謂うことになると、インタゲについての議論を盛り上げるタイミングも難しくなってくるでしょうね。
素人なりにオレがYJS さんのお話でザックリ理解したところによれば、インタゲとは要するに「緩やかなインフレを維持することで貨幣の退蔵にペナルティを設ける」と謂うことで、それにより経済活動や消費活動が活発化するわけですが、それには「国民の生産力の向上に見合うだけ貨幣の総量を調整する」ことが必須で、それを調整するのが日銀の最重要な役割であるにも関わらず、長らく日銀はその使命を果たすことを怠ってきたと謂うことですよね。
そして、マスメディアもそれを何十年もの間国民に向けて報じることをまったく怠ってきたわけで、国民の大多数は現状の経済不振について日銀の責任が物凄く大きいと謂う認識を持っていないし、有り体に言えば関心もない、日銀が何をするところなのかも全然識らない(おカネを刷っているところ、くらいの感覚では?(笑))。
で、もうこんな末期的な経済状況に陥っているのだから、そろそろ日銀の歴史そのものが断罪されても好い頃合いであるにも関わらず、やっぱり日銀は他人事のような顔をしたままだし、政治家もメディアもほぼまったく日銀を批判していない、こう謂う流れになるでしょうか。
ただ、もうその「聖域」に手を入れないと絶対に経済が持ち直さないところまで状況は切迫していますし、もうそろそろ政治家の間でも、政策だけでは土台不可能な事柄の責任を一方的に圧し附けられるのもウンザリしているでしょうから、政治家の間で金融政策の議論が活発化すれば、日銀を経済不振の戦犯にしたいと謂うムードも出てくるんではないでしょうか。
と謂うか、実際に日銀がA級戦犯なのは鉄板の事実ですし、単に「経済通」扱いされている政治家ですらもが不勉強で、自分たちが被る必要のない責任まで被せられていたことに気附かなかっただけですから(笑)。
前述のように、自民党のマニフェストが小泉時代の「骨太の方針」と決定的に違うとしたら、そのコアになるのは日銀法改正でインタゲを要求する部分にあるわけですから、自民党の側にもインタゲ論議を活発化したいと謂うニーズはあるはずですよね。
>>与党と最大野党が同じ内容を出すということは、日銀にとっても大きな圧力になるのではないでしょうか。
同感です。次の総選挙でどちらが勝っても「これまで通り」は通用しない、そう謂うことになるわけですから、責任逃れや事勿れは通じないのだと謂うことになれば、日銀の体質も変わらざるを得なくなると思います。殊に、これまで日銀が自身の重大な使命の履行を怠ってきた理由が、YJS さんから伺ったような個々人の保身の動機や教条的体質の問題であれば「確信犯」など一人もいなかったと謂うことですから、風向き次第で幾らでも変わるんではないかと思います。
>>ただ、メディアがどう報道するか、ですねぇ。
情報の流通と謂う観点で考えると、ネットでもまだまだ一般的な話題とは言い難いところがありますね。そのつもりで探さないと情報に接することすら出来ないと謂う状況では、まだ道のりは遠いと思いますが、たとえばこれが、政治のステージで「日銀法を改正します」「そうするとこうなります」と謂うウェイトの掛け方でアピールされれば、一般国民の間でも「それはどう謂うことなの?」「そんなにいいことがあるの?」と謂う情報ニーズは出てきますから、少なくともこれまでのように「黙殺」を通すことは出来なくなりますね。
最近TVを観ていると、情報バラエティ的なニュース解説の特番なんかも多いようですし、先日は「中国の経済発展は人民元の特殊性に負うところが大きい」なんてネタにかなり雛壇が喰い附いていましたから、ネタとしては一般視聴者の興味を惹かない話題ではないはずですよね。言い方は悪いですが、状況が悪ければ悪いほどそれに対する明解な解法には多くの人々が喰い附くものだと思います。
これまでは「あれをやってもダメ、これをやってもダメ、今はもう八方塞がり」「自公政権が世の中を滅茶苦茶にしたけど、民主党だって経済音痴で打つ手なし」みたいなダメダメ尽くしの悲観的な情報だけが流通していたわけですから、「或る程度成算のある手が打てるんですよ」と謂う希望を伝える情報が興味を惹かないわけはないと思うんですけどね。
>>元エントリに戻りますが、「与謝野氏」が「いなくなる」と、自民党でもこんな提案をするようになるわけですね。
自民党サイドにしてみれば、すでにもう死活問題ですから出せる膿は出し切りたいと謂うところじゃないですかねぇ(笑)。先日も某ねずみ男が出るの出ないのと下手な思わせぶりの茶番を打って方々から顰蹙を買っていましたが、大向こうウケを狙った中身のないパフォーマンスを演じても、自民党にこれだけ味噌が附いた状況ではもう手遅れで、「真面目に政治をやる」以外に活路がない状況でしょうね。
なんか時々小泉時代の亡霊みたいな寿司婆さんがメディアに出てきて、相も変わらずくだらないパフォーマンスで庶民の気を惹こうとしているみたいですが、すっかりマスメディアの扱いも冷淡になってますからねぇ(笑)。
投稿: 黒猫亭 | 2010年4月17日 (土曜日) 午前 11時27分
こんにちは。YJSです。
> インタゲが何だかわからないと「物価高に
> なって消費税も上がる」「その一方で企業
> を優遇する」と謂うふうなニュアンスに見
> えるでしょうね。…
> 経済に明るくないマスメディアがネガティ
> ブな部分だけを強調して報道する
黒猫亭さんのコメントは私の理解と全く変わりませんので、以下はこのコメント欄をご覧になっている他の方を意識しています。
たぶん、こんな不景気なのにインフレ誘導なんて!もっと苦しくなるじゃん!ダメに決まってる!プンプン!、というような意見があるだろうと思います。
そう主張をしたくなるのは理解できるのです。
でも、大学新卒の5人に1人が就職できないような雇用状態(=不景気)でインフレに誘導することは、不景気な状態でインフレになる事とは違う、ということです。
インフレに誘導することを明示してマネーストックを拡大すると、インフレになる前に雇用が改善し、設備や人員の稼働が向上し、生産=収入=消費が改善し、一般物価上昇(=インフレ)はその後であるということです。
しかも、その上限を例えば4%とする、と明記しているわけです。
一般的には、インフレ率よりもGDP成長率の方が高くなりますから、だいたいの場合は賃金上昇率がインフレ率より高くなりますが、そうでない場合は再分配の強化が必要です。
よって、プラスかつマイルドなインフレに誘導する事と、再分配を強化する事、この二点を両方注意する必要があります。メディアに期待すべきところでもあるわけですが。
上述のような見込みは信用できないという事もあるだろうと思います。そういった方は、是非、現代のマクロ経済学をDSGEを踏まえた現代の教科書で学んでみて欲しい、と。
そこまでの時間が無い方には、上述のような操作および結果は、昭和恐慌脱却時だけでなくリーマンショック後の世界的な不況回避時にも実施され成功していて、日銀を除くすべての中央銀行および気の狂ってないマクロ経済学者のコンセンサスである、ということを判っていただければと思います。
黒猫亭さん。とりあえずこのエントリでの私のコメントはこれで終わりとします。この方向の話だと、私は不必要に熱くなって長く引っ張ってしまいがちなので。(以前のもさんざんに引っ張ってしまって反省しているのです。)
投稿: YJS | 2010年4月17日 (土曜日) 午後 09時16分