旡は牙ではない
どうと謂うネタでもないが、漢字には「旡」と謂う部首があって、これは「无」とほぼ同義で「無」を意味する部首だそうな。で、何故「旡」の話なんかをしようと思い附いたかと謂うと、この部首の「名前」が好きだからである。
「さんずいへん」とか「ぎょうにんべん」「くさかんむり」と同じように、この部首にも名前があるわけで、実は「すでのつくり」と謂う名前を持っている。漢字で表現すると「既の旁」であるから、「さんずいへん=三水偏」とか「ぎょうにんべん=行人偏」「くさかんむり=草冠」「はこがまえ=匣構」同様に代表的な例字の偏か旁か冠か構かを示すにすぎない名前である。
しかし、「すでのつくり」って響きが超ウケるんですけど。
ナニその手遅れ感?
ちなみに「无」の部首名は「むにょう」で、これもまた味わい深い名前である。
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コメント
「すでつくり」とせず「すでのつくり」としたところに、考えた人の誠実さというか、人の良さがにじみ出てますね。(^O^)
投稿: ひえたろう | 2010年4月16日 (金曜日) 午前 12時26分
>ひえたろうさん
仰る通り、「すでつくり」でも法則的に間違っていないにも関わらず、敢えて「の」を入れることで言葉の響きが間抜けになっても「わかってほしいんです」と謂う、或る種トイレットペーパーのファイヤーフォールドにも通じるような細やかな想いがヒシヒシと伝わってきます。
投稿: 黒猫亭 | 2010年4月16日 (金曜日) 午前 01時02分