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2011年6月 7日 (火曜日)

モフモフ療法学会は諸君を求む

よんどころない事情があって、今回は激しく内輪ネタの悪ふざけである。そう謂うのが不快に感じられるような方や「嘘を嘘と(ry」な方は、お読みにならないほうが精神衛生に好いのではないかと予め申し上げておく次第である。

…と謂うか、目下オレが一番怖れているのは、その「内輪」の人々が怒り出すのではないかと謂う最悪の事態なのであるが、書けと言われたんだから仕方がない(笑)。

■ ■ ■

某月某日、オレが末席を穢すモフモフ療法学会の臨時総会が急遽催された。

同学会の会長であるどらねこ氏が隠密裡に上京すると謂うことで、副会長みつどん氏及び平会員である不肖黒猫亭に緊急連絡が廻り、我々は喫緊の課題を巡って再び一席囲む会談を持つ運びとなったのである。

勿論、末端の下っ端会員であるオレには、事前に総会の目的は識らされていない。オレが耳にしていたのは、同学会が相当切迫した危機的状況に立たされており、存亡の危機すら迎えていると謂うおおまかな事情のみであった。

当然、末端の下っ端会員には総会に対して何ら決定権はないのであるから、会期や会場の選定は副会長のみつどん氏の裁定に一任されており、オレはただその連絡を待つのみと謂う気楽な不安な立場でしかなく、総会当日まで焦燥に駆られながらただ徒に時を過ごしていた。どうやら議題は一般会員にすら明かせないほど重大なものであることだけが推し量られた。

当日は走り梅雨でもあったか、生憎の雨催いであった。総会会場は完成間近の東京スカイツリーを仰ぎ見る都内某所であったが、最寄り駅前で参加者が合流して会場入りすると謂う段取りは正月の総会と同じである。

今回の総会に危険が伴うことは承知の上だが、最悪の場合このまま猫たちとも永遠の別れとなるかもしれないと思うと、身を引き裂かれるような苦痛を感じた。しかし、それを猫たちに気取られてはならない。努めて普通通りに彼女たちに接して家を出たのであるが、オレの帰宅を疑うこともなく待っているであろう彼女たちの顔を想い出すと断腸の想い断ち難く、後ろ髪を引かれながら車中の人となったのである。

事前にネットのマップで合流ポイントを確認していたのだが、当該駅は不思議な構造で地下鉄駅としてのコア構造は小規模なのに、駅のコア部分から地上への出口が何故かどの出口も必ずグネグネ曲がった長い地下通路を経由して明々後日の方向に口を開けている。しかも地上出口の数自体が異様に少ない。

オレの経路からだと指定の出口から出るにはグルッと通路を大回りしなければならないことになるので、マップで確認して一番近い出口から出て地上を歩いて行くことにしたのであるが、駅に到着して見ると、地図上ではすぐに街道に出られる位置関係になっていたのに、何故か仮囲いで両側を仕切ってあって八幡の藪識らず状態になっていた。

仮囲い沿いに歩いて街道に出ると、事前に想定していた地点とは全然違う場所に出てしまい、念の為にiPhone高度情報処理端末上のマップで確認すると、合流場所まで行くには、指定の出口へ廻っていたのと大差ないくらい糞長い距離を歩く必要があることがわかった。何とも不思議な話である。

たしかにネット上のマップが最新の事情に基づいて更新されていないことはあるが、ここまで完全に実態と乖離していることなど普通はあり得ない。これほどわかりにくい場所を合流ポイントに指定したのは、おそらく何かしらの理由があるに違いない。合理的な推理として、それはおそらく追跡者を混乱させる為であると考えるのが妥当である。

それに思い当たると事の重大さが改めて実感され、オレは俄に怖気立った。

一体、それほどまでに重大な危機的案件とは何なのだろうか。単に「モフモフしたケダモノを思う存分撫で繰り廻して健康になりましょうモフモフ」と謂う極々平和な課題を研究する零細研究組織が、何故このようなエスピオナージュ紛いのスパイごっこを演じなければならないのか。

不安と焦燥が渦巻く胸中を宥めながら、オレは合流ポイントへと急いだ。

狭い歩道を足早に歩き続けて合流ポイントが視野に入ってくると、失望で舌打ちしたい気分になった。先客がいる。それも二人も。これでは隠密裡に待ち人と合流して会場入りする手筈に不都合が生じるではないか。

その二人の顔にはまったく見覚えはないから、今回の総会とは無関係な一般人であることは明らかである。我々のような世を忍ぶ密命を帯びた人間でもない限り、何もよりにもよってこんな狭い歩道に突き出したローカルな地下鉄駅出口を待ち合わせ場所にする必要はないではないか…と見当違いの八つ当たりをしたい気分になったが、当然会長も副会長もこの近くに潜伏して二人の闖入者が立ち去るのを待っているはずである。

オレは彼らに気取られぬようにそっと物陰に身を潜め、このアクシデントをやり過ごすことに決めた。しかし、どうやらこの二人の一般人の待ち合わせ相手も遅れているらしく、一向に立ち去る気配はない。オレはじりじりしながら物陰からそっと二人の様子を観察した。

一人は中背で浅黒い痩せぎすの中年男性で「毎朝一〇キロほどジョギングしてキモチいい汗かいてます!(キリッ 」的なスラリとした体型である。地下鉄出口の側壁にもたれて新聞を読んでいたが、暫く観察していても一向にページをめくる気配がなかったので、本当に読んでいるわけではないことに気附いた。演技である。時々新聞から目を上げて辺りを見回していたが、ふとこちらを向いた顔をよく見ると、この世のものとは到底思われない異様な形相をしていた。

Bem

オレは直観的にキナ臭いものを感じた。もしやして、この人物は我々の総会を脅かす存在なのかもしれない。そう思って、いっそう警戒を深めた。

いま一人は何処と謂って不審な点もない小柄なご婦人で、チラチラと覗える横顔は子供のように柔和で優しげな面差しだったのだが、ちょっと不思議な風体をしていた。頭髪には赤い兎の耳が長く突き出たカチューシャを挿しており、片手にはカットした林檎の形のバッグを提げている。それだけなら「変わった趣味の人」で済むが、背中に何やら家電量販店でよく見掛けるような幟まで背負っているではないか。

そっと近附いて幟に書かれた文字を読むと、そこには八〇年代に流行ったようなヘタウマ風のポップな踊り字で白地に墨痕黒々とこのようにしたためられていた。

キラキラ☆愛され御用学者ランキング堂々第一位!
大阪大学物理学教授&テルミン奏者 菊池誠認定

日本一のほめおた

…意味がわからない。「菊池誠」と謂う御用学者だか大学教授だかオンドマルトノ奏者だかについては、我がモフモフ療法学会の界隈では一向に聞かぬ名前であるが、どうやら何らかの権威あるランキングの一位を獲得した学者が、他の誰かが他の何かについて日本一であることを認定したと謂うディプロマ的なややこしいニセ科学的な事情なのだろうと思われる。

もっとよく観察すると、幟の左下隅の署名サインがあるべき位置には、花押の代わりでもあろうか何やら不可思議な怪生物を象ったアヤシゲな図像が朱で捺されている。

Kaou

わけがわからないよ。

おそらくこのご婦人のほうは我々の総会とは無関係に違いない。直観的に危険を感知するオレのアンテナも何ら反応しなかったが、それはそれとして悪目立ちしすぎる。隠密裡に合流しなければならない我々にとって、これほど無用に人目を惹く先客が存在することは不都合以外の何物でもない。

そうは謂っても、もうそろそろ定刻である。会長や副会長が何処に身を潜めているにしても、合流ポイントからあまり離れていてもお互いに気附かないおそれがある。オレは意を決してもう少し近附いてみることにした。

その二人に混ざって人待ち顔に佇むことは論外である。そこはどう考えても人と待ち合わせをするような場所ではないのであるから、二人も先客がいる時点で充分に不自然で人目を惹いている。ここは一つ、さりげなくゆっくりとその前を通過して一往復ほどすれば、もしかしたら途中で二人と接触出来るかもしれないし、そこまで上首尾に運ばなくとも隠れている二人が見付けてくれるかもしれない。

努めてさりげない風を装い、オレは如何にも「コンビニにランパとラテ買いに出て来ましたよ〜ん」と謂わぬ体で、二人とは目を合わさないようにしてぶらぶらと地下鉄出口に近附いた。その演技はカンペキなはずであった。しかし、少し近附いたところで先客のご婦人がふとこちらのほうを向き、オレに気附いた途端にひたとこちらに視線を据えてじっと見詰めてくるではないか。

別段そのご婦人が「ウホッ、いい男!」的な意味でオレを見咎めたわけではないことくらいは、その怪訝そうな表情でわかる。オレの演技に何処か粗があったのか。ご婦人は値踏みするような不審そうな目附きでオレをじろじろと見ていたが、あろうことか、もう一人のほうの中年男性に近寄って袖を引いた。

そんなふうには見えなかったのに、どうやらこの二人は識り合いで同じ相手を待っていたものらしい。ご婦人に袖を引かれ、中年男性のほうも読んでいるフリをしていた新聞を下ろしてこちらを見ている。このアヤシイ中年男性と一味同腹と謂うことになれば、このご婦人も見掛けほど無害な存在ではないだろう。オレの総身に緊張が走った。

ここで引き返すのが吉か、それとも凶か。咄嗟の判断が附かない。学会を脅かす敵勢力はすでに先回りをして網を張っていたと謂うことなのか。会長や副会長の身の上に何か起こったのではないか。さまざまな疑念が脳裡をよぎる。しかし、彼らに見咎められたことでわざとらしく引き返すのではかえって不審である。雨催いとは言え、まだ日も落ちていない内からそこそこ人通りの多い道端で荒事に発展するとも思えないので、油断なく身構えながら通り過ぎることにした。

しかし、そのアヤシゲな女の前をオレがまさに通り過ぎようとした途端、女が声を掛けてきた。

「…黒猫亭さんですか?」

喉から心臓が飛び出そうになった。女はオレが誰であるかをすでに察知している。続いて男のほうも歩道を塞ぐようにして前に回り込み、念を押すような口調で、

「黒猫亭さんですよね?」

畳み掛けてきた。

進退窮まるとはこのことである。何でも冷戦時代にブルガリアから英国に亡命したゲオルギ・マルコフと謂うジャーナリストが、KGBの暗殺者によって傘の石突きに仕込んだリシン毒素入りの小弾丸を大腿に撃ち込まれて暗殺されると謂う事件があったそうだが、彼が手にしている傘はその辺のコンビニで売っているようなビニ傘なのでその心配はないだろう。

そうは謂っても敵の正体がわからない以上、どのような挙に打って出るかは見当すら附かない。動揺を抑えてオレは演技を続けることにした。

「えっ、誰それ? ボク全然何のコトかわかんないよ。ポポポポ〜ン!

…誰やそれ!…と日頃のオレを識る人間なら裏拳でツッコミを入れただろう。それほどカンペキに別人を演じきって白を切ったにもかかわらず、二人の確信は揺らがないようで、ニヤニヤしながら頷き合っている。もしやして、すでに敵組織にはオレの面が割れているのか。そこまで巨大な力を持つ組織なのか。

「そんなふうに白々しいボケをかますところが黒猫亭さんらしいですねぇ」

「一目見ただけで黒猫亭さんだってことがわかりましたよ」

二人から交々にこのように声を掛けられ、最早これまでと二人を振り切ってオレが逃げ出そうとした瞬間。

「…遅かったじゃないですか、黒猫亭さん」

…誰もいないところから声がした。先程まで男が寄り掛かって新聞を読んで…読むフリをしていた辺りからであるが、そこには誰もいない…と謂うか何もない。前述の通り、地上出口の側壁になっているのだから、隠れられる場所などないはずである。

そう思った途端、その壁が忍者屋敷の隠し戸のようにグルリと裏返った。

その壁には顔が附いていた。言うまでもなく、それはモフモフ療法学会副会長のみつどん氏である。兼ねてより四角い四角いとは思っていたが、ただ単にそのまま裏返しただけで壁に擬態出来るとは識らなかった。しかし、その副会長の非常識なスキルを目の当たりにしても二人に動揺は見られない。ならば、副会長が壁に擬態していたことを二人は承知していたとしか思えないが、そうすると尚更事情がわからない。

もしかして、副会長が組織を裏切って敵勢力と内通していたと謂うことなのか、ならば会長はどうなったのか。もうオレには何もわからなくなった。そう思った矢先に何処からか会長の声が聞こえた。

「久しぶりですね、黒猫亭さんケフケフ」

声の聞こえたほうを振り向いたが、誰もいない。では、会長の身を案ずるあまりの空耳だったのか。そこには地上出口の隣のビルのショーウィンドウがあって、オレの姿がガラスに映り込んでいるばかりである。

黒いランニングシューズにブラックジーンズ、黒の半袖開襟シャツ、と謂う黒尽くめのナリをした男が映っていて、いつも通り「可愛いお兄さん」としか形容出来ないイケメン面である。…いや待て、オレっていつから「可愛いお兄さん」としか形容出来ないイケメン面になったのだろうか?

そう思った瞬間、ガラスに映ったオレがオレに向かってニッコリ笑った。これはもう完全にホラーである。ガラスの中のオレはにこやかに微笑みながらこちらに向かって近附いてくる。いい加減こんな不自然なネタを引っ張ってもしょうがないからさっさとオチを割ると、それこそは誰あろう、モフモフ療法学会会長のどらねこ氏その人であった。

「か、会長ではありませんか! どうしたのですか、その服装は?」

「どうです、遠目に見れば黒猫亭さんにしか見えないでしょうケフケフ」

「何故そんな被りまくりの服装で来られたのですか、それよりその語尾は一体?

「それは後でゆっくり説明致します。その前にこちらの方々をご紹介致しましょう。こちらのご婦人がうさぎ林檎さんで、こちらの方は匿名希望さんですケフケフ」

「は? 何故匿名希望なのですか?」

「それも後でお話を致しますケフケフ」

そうか、この二人のゲストが何故一目見てオレが黒猫亭であることを察知したのかがこれでわかった。会長のコスプレによって「大体こんな恰好をした奴」と謂う予備知識があったからである。しかし、何故会長がオレにコスプレしなければならなかったのかと謂う理由は未だわからない。疑念は解消しなかったが、とりあえずこれでほぼ参加者全員が揃ったので、一旦会場入りする運びとなった。

■ ■ ■

さて、会場と謂っても、要するに「串焼きが美味しいもつ料理屋さん」である。うさぎ林檎氏の幟が入り口の暖簾に引っ懸かって入店出来ないと謂うアクシデントはあったものの、想い出したように幟を畳みカチューシャを外してバッグに仕舞い込んでくれたので、無事に予約しておいた座敷の一卓に就くことが出来た。

気が附くと、もう一人の「匿名希望氏」もまた、先程来の異様な表情から普通の表情に戻っており、いつの間に取り出したのか銀縁眼鏡を掛けていた。そうしてみると両氏共に極普通の一般人にしか見えない。

全員席に納まって一渡り自己紹介が済むと、うさぎ林檎氏は林檎型のバッグから何やら袋を取り出し、

「ホントは腰に提げてないといけないのですが、みなさんお一つどうぞ」

…と言って、何やら小さな団子のようなものを奨めてきた。奨められた菓子はすぐに喰う主義なので受け取ってすぐに口に放り込んだのだが、見た目以上に強烈に甘くて口の中がベタベタになった。オレより後に口に入れた他の人々の反応も似たようなもので、みつどん氏などは血糖値が急激に上昇したせいか卒倒しそうになっていた。

「こ…これは一体何と謂うものですか?」

れめ団子です」

オレの質問に即答が返ってきたが、寡聞にして聞いたこともない名前である。

「何で出来ているのですか、何やら強烈に甘いのですが…」

蔗糖です。蔗糖以外の成分は一分子たりとも入っていません」

蔗糖って砂糖のことだよなぁ。砂糖だけで出来た団子ってどんなレシピなのか、何やらヒミツの調理法でもあるのだろうか。そんなふうに考えていると、うさぎ林檎氏は思い出したように、

フランス製です」

…と附け加えた。蔗糖一〇〇%でフランス製の団子…意味がわからない。どうもこのご婦人は仰ることが一々理解出来ないので苦手である。

注文したビールが全員分届き、乾杯が行われた後で頃合いを見計らってどらねこ氏がケフンと一つ咳払いをして本会の趣旨を語り始めた。とは言え、事情を識らないのはオレだけのようなので、実際にはオレの為に説明をするようなものである。

「本日はお足元の悪い中お集まり戴いてありがとうございます。うさぎ林檎さんと匿名希望さんはゲストであり、みつどんさんは本日の総会の為に働いて戴いたことで事情はご存じのことと思いますが、改めて本日の趣旨をご説明致しますケフケフ」

語尾が「ケフケフ」な理由がようやくわかった。先日会ったときにはもっと声が大きくてよく喋る印象だったどらねこ氏だが、今日は声音が弱々しく口数も少ない。どうやら喉を痛めているらしく、ここまでの道すがらでも言葉数が少なかった。

メニューを見ながら忙しく料理を注文しているみつどん氏以外の三人の参加者が注視するなか、どらねこ氏は無理に声を励まして続きを語った。

「…(適当な出任せなので読み飛ばして戴きたい)黒猫亭さん以外の方はすでにご存じのことと思いますが、現在わがモフモフ療法学会は未曾有の危機に直面しておりますケフケフ。われわれは長年月に亘り『モフモフを撫で繰り廻して免疫力アップ!』という至って平和な研究テーマを掲げて活動を続けてまいりましたが、他方では世界の恒久平和並びに自由と平等の実現を目指して微力ながら悪質なニセ医療並びに非科学的な食思想並びに有害なる似非健康法に対する批判活動及び被害者救済活動にも継続的に参画してまいりましたケフケフ。わがモフモフ療法学会は『何物も縛らず何物にも縛られず』をモットオに世界人類の自由と平和の守護者として陰に日向に持てる力のすべてを以て粉骨砕身尽力してまいったのでありますケフケフ」

どらねこ氏の言い回しがクドくなってくると熱弁モードに入っている証拠である。最早絶好調のどらねこ氏の声涙共に下る弁論を止め得るものは何もない。

「然るに」

…とどらねこ氏のトーンが一段跳ね上がったタイミングで料理が届いた。一皿五本当ての串焼きが五皿、卓上狭しと並べられたものであるから、幾ら何でも女性を交えて五人の酒宴では多すぎると感じたが、注文を仕切っているのが宇宙寄生生物に精神を支配されて正気を喪っているみつどん氏では仕方がない。どらねこ氏の開会挨拶もどんどん長くなりそうな気配であるから、皆とりあえず卓上の料理に箸を伸ばした。

「…(適当な出任せなので読み飛ばして戴きたい)過日の震災以来、人心の混乱と頽廃に乗じて日本全土で世界平和と人類の自由を脅かす闇の組織の暗躍が活発化しており、人々の不安に乗じてまことしやかに効果的な放射線防御法だのPTSDの治療薬だのと偽って箸にも棒にも掛からぬ際物を売り附ける輩はおろか、あろうことかあるまいことか被災地に乗り込んで砂糖玉をバラ撒くは向日葵を植えまくるは挙げ句の果てには悪趣味なポエムを詠んで悲惨なる廃墟をバックにアヘ顔ダブルピースの記念写真やイメージビデオまで撮影するような不逞の輩が跳梁跋扈する始末でありまして、斯くの如く嘆かわしい実情を目の当たりに拱手傍観し此を黙過することは、世界の恒久平和並びに自由と平等の実現を目指して微力ながら悪質なニセ医療並びに非科学的な食思想並びに有害なる似非健康法に対する批判活動及び被害者救済活動にも継続的に参画してまいりましたわがモフモフ療法学会として到底許されぬことでありまして、可及的速やかなる喫緊の対応が必要であると科学的かつ合理的な根拠に基づいて此処に結論附け厳粛に宣言するものでありますケフケフっ!」

賢明な読者諸兄姉は「ケフケフ」が一回しか出て来なかったことでお気附きのこととは思うが、これ全部で一文である。喉が痛いのによくこれだけ喋れるものだ。

「この事態に鑑みて」

どらねこ氏が言葉を継いだ時点で卓上の料理は何とか三分の一くらい減っていたが、そのタイミングで追加の料理が届いた。どう謂う間違いなのか、一ラウンド目と同じ分量の皿が廻ってきて、下手をすると卓上に乗り切らないので、食べ差しの料理を新しい皿に移すなどしてどうにか卓上に皿を並べ果せた。

「…(適当な出任せなので伏せ字にしてみた)××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××!×××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××?×××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××!××××××××××××××××××××××××?××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××!××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××!ケフケフ…」

どらねこ氏の熱弁は佳境に入っていたが、残りの参加者は最早それに耳を傾けている余裕などはなかった。最初の三行くらいのタイミングで三ラウンド目が廻ってきたからである。皿が廻ってくる以上卓上を空けねばならない。肉のち肉ときどき肉と謂う厭がらせのような円環の理に導かれて、皆が懸命に料理を消化し続けても次から次にわんこそば状態で一〇一匹分肉々大行進の賑やかなパレードは途切れることもなく、オリオンをなぞりながらタナトスの声を聞いたような気がした。

三ラウンド目以降は最早誰も注文の回数を算えるような無駄なことはしなかった。

何故にこのような「固有結界:無限の肉製(アンリミテッド・ミートワークス)」が出来(しゅったい)したのであるか。その原因はアッサリと判明した。みつどん氏の前だけ異次元の時間が流れているかの如くに料理が消失し続け空いた皿が積み上がり続け、箸を持っていないほうの手には、カラオケでリモコンを手放さない困ったちゃんのように常にしっかりとお品書きが開かれていたのである。

さらには散発的に刺身盛り合わせや肉気の一口料理などが炸裂するに及んで、さすがに唯一の女性参加者であるうさぎ林檎氏がたまりかね、「あの、すいません…お肉料理ばかり続きましたから、この辺で何か野菜気の料理も注文しませんか」と声を掛けると、「おお、それはうっかりしていました」と応じはしたものの、食卓を前にしたみつどん氏は最早地球上の論理で動いている存在ではない

みつどん氏は店員を手招きして「棒々鶏サラダ」と声を掛けたが、すでに料理名に肉が含まれている時点で誰もが厭な予感を感じていた。しかし、実際に供された料理はわれわれの最悪の予想の遙か斜め上を行っていた。

大きめの胸肉一枚分の蒸し鶏を一口大に切って棒々鶏ソースを掛けた大鉢がうさぎ林檎氏の前にドンと置かれ、うさぎ林檎氏の表情が半笑いのまま引き攣った。見たところ何処にも野菜が見えない。うさぎ林檎氏の期待をせせら嗤うかのように大鉢に鎮座した肉塊は「棒々鶏ですが何か?」と言わぬばかりの圧倒的な存在感を放っている。彼女がおそるおそる分厚い鶏肉を一切れ箸で摘むと、その下に申し訳ばかりの刻み野菜が垣間見えた。つまり、胸肉一枚片付けない限り野菜を喰えないのである。

これは何の罰ゲームなのだろう。うさぎ林檎氏は額にじっとり脂汗が浮かべ、虚しく箸を空に突き出したまま凝固している。

しかし、そのうさぎ林檎氏の落胆を見過ごすみつどん氏ではない。気配りの人みつどん氏は「あ、ご心配なく。私が何とかしますから」と一声掛けると、残像でぼやけそうなくらい目にも留まらぬ神速で胸肉一枚分の鶏肉を瞬時に平らげてしまった。

喩えて謂えば、ラピッドファイアの名人がシリンダーの全弾を撃ち尽くしても六発の銃声が重なって一発にしか聞こえないように、居合いの達人の剣尖が描く軌跡が凡人の目には一瞬の煌めきとしか映らないように、箸を持つみつどん氏の手許が僅かに陽炎の如く揺らいだと見る間に大鉢一杯の鶏肉は魔法のように消え失せていた。

大鉢の底には小皿一枚分くらいのミックス野菜がささやかに残っている。リクエストした手前、うさぎ林檎氏はぎこちなく箸を動かして機械的にキャベツの切れ端を口に運んでいたが、一滴もソースの掛かっていない刻み野菜が美味かろうはずがない。

ここに至って卒然と諒解したのであるが、この店のコンセプトでは「棒々鶏サラダ」と謂う料理は「棒々鶏サラダ」ではなく「棒々鶏サラダ」なのである。

説明が後先になったが、勿論料理と同じタイミングでビールの追加注文のジョッキが届くものだから、自然にお尻が喰い気味になる。次第次第に皆のペースが上がってきて、開会から十数分ですでに参加者の腹は肉とビールでだぶだぶになっていた。勿論未だ熱弁中のどらねこ氏と飽くことを識らず注文を続けるみつどん氏を除いての話であるが。

俯くことに不自由を感じるほど呑みかつ喰らって意識が朦朧としてきたが、そう謂えばどらねこ氏の話はどの辺まで進んだのだろうと今更想い出して彼のほうを向くと、

「…さて、甚だ簡単ではございますが、以上を以て前置きとさせて戴きまして、些か気忙しくはございますが本題に入らせて戴きますと」

…と謂うパラグラフが耳に入った。よかった、本題には間に合うらしい。目顔で他の参加者に合図をすると、皆苦しい腹を抱えてどらねこ氏の話に耳を傾ける。但し、みつどん氏だけは店員を呼び止めて何やら追加注文をしていたが。

■ ■ ■

「われわれモフモフ療法学会が迎えた危機的状況とは斯くの如きものであります。斯く申す私自身もまた何らかの勢力による陰謀で免疫機能が変調を来し、異物質に対する免疫抗体反応の異常が昂進して種々の身体反応に悩まされるようになりましたケフケフ」

…どらねこ氏には申し訳ないが、それを手短に言うとアレルギーである。そうか、かねてよりアレルギー持ちだとは聞いていたが、彼が今日ケフケフ言っていたのはハウスダストのアレルギーが悪化して喉を痛めていたせいだったのか。と謂うか、結局わが学会が迎えた危機とは何だったのかを丸々聞き漏らしてしまったようだ。

「以上のような焦眉の事情に鑑みて、今回の緊急総会の開催を決意した次第でございますケフケフ。つきましてはわが学会の今後の活動に資する為にこれまで長年に亘って地道な研究活動に勤しんでおられました異分野の研究家をゲストにお呼びして研究内容の概要をお伺いしようと謂うのが本日の会合の趣旨でございますケフケフ」

なるほど、今回の会合がそのような趣旨の集まりであったなどとは、この段階に至るまでまったく識らなかった。このレポートをここまで読み進めて戴いた方々も、ここまで思わせぶりに引っ張っておいてこれかよと散々ぼやいておられることだろうが、そう謂うものなのだから仕方がない…と謂うか、本題はこれだけだったのかよ。

「わがモフモフ療法学会が置かれている危機的状況に鑑みまして、ゲストスピーカーのお二人の身に危害が及ぶことも想定されましたので、本日は皆さんに変装してご来駕を賜りましたが、黒猫亭さんには連絡が行き届きませんで大変失礼致しましたケフケフ」

そうか、最前皆さんが異様なナリをしていたのは、変な人だからではなく人目を忍ぶ為の「変装」だったのか…にしては、全員かえって悪目立ちしていて「変装」していないオレが一番目立たなかったように思えるのはオレの気のせいに違いない。

しかし、ゲストスピーカーのお二人と一瞬で壁に擬態可能なみつどん氏はともかく、当のどらねこ氏の服装は「変装」と表現するには些か奇異である。有り体に言えば単にオレと服装が被っているだけであるから、これもやはりどちらかと謂えば人目を忍ぶ方向性とは真逆である。折角オレに話を振って戴いたので、ストレートにその辺の疑問をぶつけてみることにした。

「あのう、他の方々の『変装』については理解出来たのですが、どうもその、会長ご自身のお身なりがそのう…」

「ああ、これですかケフケフ」

どらねこ氏は一点の曇りもなく晴れやかな清々しい笑みを満面に浮かべると、

「私はこのところ正体不明の敵勢力にマークされていると推定すべき有力な根拠がありましたので、本日はリスクマネジメントの観点から黒猫亭さんに偽装させて戴こうと結論附けたのでありますケフケフ」

「…ええと、それってつまり…」

「ええ、敵に黒猫亭さんと私の見分けが附かなければ、私の蒙るリスクが二分の一に分散されることは小学生にでもわかる算術ではないですかケフケフ」

残りの二分の一が何処に行ったのかと敢えて問い返すほどオレも愚かではない。爽やかなイケメン面で何の悪気もなくそう言い放つ、どらねこ氏がそのような明鏡止水の如き合理的心性の持ち主であることは疾うから識っていたはずではないか。少なくともどらねこ氏にとってこの話題はこの遣り取りですでに完結したものらしく、

「では、最初に…ええとすみませんケフケフ」

ポケットからカンペを取り出して一字一句確かめるようにしながら、

「『キラキラ☆愛され御用学者ランキング堂々第一位!大阪大学物理学教授&テルミン奏者菊池誠認定日本一のほめおた』であらせられますうさぎ林檎氏に、これまでの研究成果の発表をお願いしますケフケフ」

…とすると、あの幟は実際にうさぎ林檎氏の肩書きを示すもので、「変装」だったのは兎耳のカチューシャだけだったのか。何と紛らわしい。

「只今どらねこ先生からご紹介に与りました、『キラキラ☆愛され御用学者ランキング堂々第一位!大阪大学物理学教授&テルミン奏者菊池誠認定日本一のほめおた』のうさぎ林檎でございます。私共は長年に亘って日本ホメゴロシー医学協会の動向を監視しておりまして、彼らの聖典ともいうべき『医療のオレが論』『マンセー病論』をまさに韋編三絶、完全読破すること数度に及び、併せて同協会の発信する情報を収集精査し刻銘な記録に留めてまいりました。その研究についてはどらねこ先生はじめモフモフ療法学会の方々にあらせられましても夙にご存じのことと存じます」

当然のことだが、モフモフ療法学会の総会で美味しく飲み食いするだけで、平素は遊び呆けているオレはうさぎ林檎氏のご活躍をまったく存じ上げなかったが、学生時代から識らないことでも識っているような顔をして周囲に合わせる技を完璧にマスターしていたお調子者のオレに死角はない。「勿論でございますとも!」と言わぬばかりの迫真の表情で相槌を打って釣り込まれている素振りを演じることなど雑作もない。

「改めて私共の研究成果を発表致しますと限られた時間には収まり切れませんので、今回は極最近のハイライトをご紹介するのみに留めたいと思います。話は後だ、まずはこれを見てくれ

一応一回くらいは美味しんぼネタを入れておくのがこのレポートのお約束だが、うさぎ林檎氏は徐にバッグから二冊の書籍を取り出すと、隣にいたオレからざっと目を通して順送りに廻すよう促してきた。

一冊は「ホメゴロシー的おっさん」と謂う外題の一般書籍である。もう一冊は卒業文集のような体裁の小冊子で「ぼらのこ会会報」と謂う表題であった。どちらも夥しい付箋にまみれており、うさぎ林檎氏の熱心な研究姿勢が偲ばれ、覚えず胸の裡が熱くなったのであるが、試みにパラパラとページをめくると、全ページに付箋が貼ってあることに気が附いた。

飽くことなき探求心とは斯くも壮絶なものであろうか、うさぎ林檎氏にとってはこれらの書籍のすべてのページが付箋でマークするに値する情報の宝庫なのである。速読技術を身に着けているオレは、二冊の書籍をパラパラとめくっただけで全編の内容を頭に入れることが出来たが、記憶力が激しく弱いので数秒後にその内容を忘れた。

目を通したフリをして向かいにいるどらねこ氏に書籍を廻そうとしたのだが、気が附くとどらねこ氏はうさぎ林檎氏の説明を聞いているのやらどうなのやら、みつどん氏と殆ど遜色のないようなハイペースで、卓上を埋め尽くした肉の山をガフガフと鼻息を荒らげて喰い散らかし、息継ぎをするようなタイミングでジョッキのビールをガブガブと飲み干している。何やらオレは、見てはならぬものを目の当たりにしたような気後れを感じて覚えず視線を逸らした。

前回のレポートでも説明した通り、どらねこ氏とみつどん氏とでは少なく見積もっても約四〇キロ弱の体重差があるはずなのだが、絶対容量にそれだけの差がありながらこの両氏が同じだけの喰い物を腹の中に詰め込めると謂う事実は、まったく以て人体の不思議と形容する他はない。

已むなくオレは、どらねこ氏を飛ばして彼の隣の匿名希望氏に書籍を廻した。彼もまた怪訝そうな面持ちでパラパラめくっただけで隣に廻そうとしたのだが、彼の隣は生憎全自動フードプロセッサーと化した地球外の存在で、店員と何やら長々と遣り取りを交わしていたので、仕方なく持ち主であるうさぎ林檎氏に書籍を手渡した。うさぎ林檎氏はあまりにも短時間で資料が手許に戻ってしまい段取りが狂ったようだが、気を取り直して発表を再開した。

「それでは皆さん、『ぼらのこ会会報』の×××ページをごらんください」

…と言って卓上の皿を片附けて…いや、内容物を片附けたのは主にモフモフ療法学会の会長と副会長であるが、この時点ですでに卓上の夥しい枚数の皿は舐めたように綺麗に空いていたので、空いた皿を積み上げて作ったスペースに当該書籍を広げた。

そのページには何やら稚拙な筆致で不可解な図像が描かれていて、その下に意味不明の記号が添えられていた。その図像と記号については「極秘内部資料」とのことなので転載の許諾は得られなかったのだが、髪の毛が逆立った雷神様のような奇っ怪な絵柄が小学生のような下手糞な描線で描かれている。

オレと匿名希望氏は一応真面目に図像を覗き込んだが、当然ながら何が描いてあるのか全然理解出来ない。顔を上げると、困ったような表情の匿名希望氏と目が合った。どらねこ氏とみつどん氏が議事進行の役に立たない以上、立場的に末端会員のオレが話を進めるしかないので、うさぎ林檎氏のほうへ向き直り、

「これは一体何ですか?」

れめ団子、通称れめDです」

先程とまったく同じ問答となってしまった。オレはもう一度図像に目を落とした。間違いなくうさぎ林檎氏が指し示しているのは最前の雷神様である。さっき喰った極甘団子が何故この下手糞な雷神様なのか、常識的に考えてまったく理解出来ない。

「これは日本ホメゴロシー医学協会会長の武威鯔子氏が手ずから描いた絵で、れめDを表現したものと言われています。何故このような形になるのかは本文を精読しても解読できていません。本文は一見して『七十年代の女子中学生の書いたポエム』のような文章が書かれているようにしか見えないのですが、おそらく何らかの暗号で書かれていると推測されます。この暗号を解読すれば同協会のコアな秘密が解明可能であると思われますが、何よりも恐ろしいことには、同協会の構成員は身体の何処かにこの図像のタトゥーが入っていると言われています」

何処かで聞いたような話ではあるが、何やら無闇矢鱈に恐ろしげな組織である。と謂うか、こんな格好悪いマンガを身体に描かれてしまうのであれば、オレだったら絶対そんな組織に入らない。

「しかし、よくこのような極秘資料が入手出来ましたね」

「私は協会内部にディープスロートを確保しているのです」

「…な、なるほど」

予想以上に本格的エスピオナージュの世界だったわけだが、それ以前にオレはうさぎ林檎氏がオレとほぼ同世代であることを確信した。ウォーターゲート事件とか「大統領の陰謀」の関連用語を自然に口にするのは、東京オリンピック以前から生きている人間だけと相場が決まっている。話が佳境に差し掛かったことを感じ、オレは固唾を呑んでうさぎ林檎氏のスピーチの続きを待った。

「…以上を以て私からの発表を終えさせて戴きます」

「えっ?」

「ご静聴ありがとうございます」

「こ、これで終わりなのですか? もっとそのう、ホメゴロシーの基本原理とか、歴史的背景とか、世界的状況とか、協会の実情についてのご報告というのは…」

「…けっ」

「…は、なんと仰いましたかしら?」

「それをあんたに言われたくねーよ。それともあれか?あんたみたいにA4一〇〇枚くらいのレジュメを書いて、ここでそれを全部読めってのか? それで途中でバックレたらご満足なんですか? ええ、黒猫亭さんよぉ?」

…やはり、このご婦人の仰ることは一々理解出来ないので苦手であるが、何だかとても痛いところを衝かれたような疚しさを感じたので、抗弁は差し控えた。助け船を求めてどらねこ氏にアイコンタクトを送ろうと思ったのだが、未だにガフガフと鼻を鳴らしながら肉の塊を口一杯に詰め込み続けていた。

已むなく手を伸ばして袖を引くと、顔も上げずにうるさそうな手真似で「進めとけ」と謂う合図が返ってきた。「進めとけ」と言われても、オレは全然式次第を識らないので困ってしまうのであるが、まあ適当に次のゲストに廻せばいいやと謂うことで、

「では、うさぎ林檎さんからの発表は以上のようですので、続いて…ええと、匿名希望さんでしたかしら、発表のほうをお願いします」

■ ■ ■

ここで註釈であるが、残念ながらこの匿名希望氏の談話の内容をここで公開することは出来ない。オレがこの宴会の「レポート」を「書いている」ことを察知して、彼の談話で語られている人物が、直接オレに対して「彼の談話について何かを書くなら警察に通報する」と謂う「警告」を発してきたからである。

その「警告」はオレのほうでも一応記録に取ったし、複数の人々がそれを目にしているのであるから歴然たる事実なのであるが、「すでにネット上で公開された文章が名誉毀損に当たると判断したので警察に通報したと通告すること」と「未だ公開されていない文章について、公開したら警察に通報すると予告すること」の違いや、後者が一般的にどのように解釈されるかについては、改めてオレが説明するまでもないことである。

それ以前に、この「警告」を受けた瞬間のオレの気持ちを想像してほしい。相手はオレが書いている「レポートと称するもの」がどんな性格のものかはまったくご存じなかったのだろうと思うし、よほど書かれたくないことでもあったのだろうが、こんな与汰話に大真面目にリスクを冒して圧力を掛けてきたのかと思うと、何だか物凄く申し訳ない気持ちになってしまって、暫く腹筋が痛かった

…実のところを言うと、匿名希望氏の談話については、オレが便所に並んでいる間に一通りの話が終わってしまっていたので、殆ど何も聞いていない。何にも材料がないところをどうやって膨らませて害のない与汰話に仕立てたもんかのうとここ数日思案投首の体であったが、ネタが向こうから転がり込んでくれたので大変助かった。

■ ■ ■

そう謂う次第で匿名希望氏の研究発表が無事終わった…いや、そこのあなた、もうそのネタはホントに終わりましたから。

オレが識らされているゲストは二人だけであるから、その発表が終わってしまえばその後の進行がどう謂う段取りになっているのかはわからない。そろそろどらねこ氏やみつどん氏が仕切ってくれないと困るのであるが、二人は五人前はあろうかと謂う唐揚げの大皿に引っ組みで掛かり切り、どうしたものかと考えあぐねていると、

「遅れまして申し訳ありません!」

矢鱈元気のいい女性の声が響いたかと思うと、靴を脱ぐのももどかしいと言わぬばかりの慌ただしい勢いで勤め帰りのOLさんのようなご婦人がわれわれの席に転がり込んできた。冬籠もりを控えた栗鼠のように口一杯に唐揚げを詰め込んでいたどらねこ氏が、ガフガフ鼻を鳴らしながら招じ入れたところを見ると、どうやら遅れてきた参加者の一人であるらしい。

説明が後先になったが、今回の総会ではオレがただ一人の喫煙者であることと閉所恐怖症であることの二つの理由から、オレは卓の通路側の隅っこで小さくなっていたので、自然とオレの隣の席が空く格好となっていた。この新来者にはその空席を埋めて戴く次第となった。

「ご紹介ガフガフれましたガフガフ

…熱弁モードから暴食モードにシフトしたどらねこ氏は、相変わらず口一杯に唐揚げが詰まっているせいで言葉の端々に「ガフガフ」と荒い鼻息の混じる不明瞭な口調で新来者を紹介した。

「こちらの方ガフガフ日本腐女子狂風会の会長であらせらガフガフむいガフガフむいさんでございまガフガフ

何を言っているのかよく聴き取れなかったのであるが、オレはモフモフ療法学会賛助会員の中に一人「腐女子のむい何とかさん」と謂う人物に心当たりがあったので、まさかあの人が…と一瞬呆然となった。

たしかオレの得ている情報では、その人物は現在N県N市在住でとっても小さな生き物の研究活動と悪質な腐女子活動に勤しんでいるはずであるが、目の前のご婦人は、どう見てもさっきまでオフィスワークをしていたような小ざっぱりとした「きゃりあうーまん」風の身なりで、何よりも年齢的に二十代後半と謂うにはちょっと…いや、ボクの表現に細やかな配慮が足りませんでしたまことにすいませんでした。

それやこれやで一瞬言葉を喪ってしまったのであるが、どらねこ氏がガフガフ混じりの紹介を終えるのを待たず、ガフガフに喰い気味のタイミングでそのご婦人はすっくとタカラジェンヌのように立ち上がり、

「只今会長様よりご紹介を賜りました日本腐女子狂風会会長のむいむいと申します。この度は会長様のご厚意を戴きまして貴重な研究発表の場へとお招きに与りましたことを大変光栄に感じます」

淀みない早口で言い放つと他の参加者に一揖した。

そうか、会長の鼻息が荒くてよく聴き取れなかったのだが、この方は「腐女子のむい何とかさん」ではなくて「腐女子のむいむいさん」と仰る方だったのか。

「私が本日発表させて戴くのは無限増殖する宇宙モフモフについての研究成果でございます。この宇宙モフモフは宇宙動物図鑑によりますと『手に乗るほどの大きさで、球状の身体は長い毛でおおわれており、美しい声で鳴く。性質はおとなしい』と説明されております。現在の定説では猫の一種から進化した生物と推定されており、今世紀の終わり頃には地球でもペットとして大ブームを起こす予定でございます。この宇宙モフモフの繁殖を実用化しAAT並びにAAAへ導入することによりまして、モフモフ療法の可能性が将来的に画期的に拡がるものと私は確信いたします」

そんな、オレがもう生きてない頃に流行するであろうと予測されるブームについて語られても全然実感が湧かないのだが、手乗りサイズで美しい声で鳴くモフモフと謂うのはたしかにわがモフモフ療法に打って付けの鉱脈ではないか。最前のお二方の発表は正直言ってモフモフ療法と何の関係があるのかよくわからなかったが、むいむい氏のお話はたいそう魅力的である。

「ただし、この宇宙モフモフの平和利用には重大な問題点がございまして、同図鑑の説明によりますと『強い繁殖力(新陳代謝の50%は繁殖用)を持っており、生まれたときにはすでに体内に子どもが入っている。その繁殖速度は手に負えないほどで、場合によっては食物を食い荒らす有害な生物と化す』とありますので、この旺盛な繁殖と食害を如何にしてコントロールするかが目下の研究課題でございます」

…生物兵器並にやばい生き物なんじゃないのか。

「私共の組織でも未だ実物の宇宙モフモフを用いた研究に着手する目途すら経っていない段階でございまして、恥ずかしながら文献研究によって足場固めをしているような段階でございます。それと申しますのも、万が一この宇宙モフモフが閉鎖環境中で爆発的に繁殖致しますと、その環境中の食物を食べ尽くすまで無限繁殖が停まらない為に輸送上の困難がございますのと、さらに惑星環境中にもし仮に一匹でもコンタミした場合の生態系や生物多様性、また食糧供給へのダメージが計り知れないからでございます」

…オレは思わず会長と副会長のほうを見てしまった。唐揚げの大皿をおかわりして浅ましくガツガツと頬張り続けている両氏の姿が目に入った。むいむい氏の談話を聞いて、オレの中で或る不穏な仮説が像を結びつつあった。

かねてより、単にモフモフした生き物を撫で繰り廻すだけで、何故純粋な萌えの感情が莫大な「ひーりんぐぱわー」のエネルギーに相転移するのか、そのような疑問を覚えていたオレであるが、もしやその「なちゅらるでろはすなひーりんぐぱわー」をもたらすエネルギーの放出に伴って膨大な食欲の昂進が生じるのではないのか。餓鬼のように飽くことを識らず料理を貪り続ける二人の姿を見て、そのような仮説が脳裡をよぎった。

オレは今まで全面肯定していたモフモフ療法に対する信頼が揺らぎかけたことで、背筋に粟が立つような不安を感じ、性急に質問を投げ掛けた。

「し、しかし、そのような繁殖力を持つモフモフが無限に増え続けたら元々の生息環境でとっくに絶滅しているはずではありませんか。そのモフモフの原産地には何かその繁殖を抑止するファクターが存在するのではありませんか。それを上手く転用すれば…」

「勿論、この宇宙モフモフの原産地には彼らの増殖能と拮抗する捕食能を持つ天敵が存在しますので、一定範囲内の増殖に抑えられているのでございます。しかし、特定の外来生物を持ち込む為にその天敵をも導入するとなると、やはり沖縄のマングースのような帰化動物と生態系破壊の問題が生じますので、捕食関係に頼るのではなくモフモフの繁殖そのものを抑止し特定のフィールドに封じ込める対策が必要なのでございます。その部分が未だ手付かずで残されている人類最後のフロンティアなのでございます」

なるほど、美味い話には必ずそのようなオチがあるものである。結局実用化されるのはオレが墓の下に入ってから暫く後になろうかと謂う雲を掴むような随分気の長い話ではあったわけである。しかし、このお話のお陰でオレは現今の事態を打開する重要なヒントを掴んだ気がして、ちょうど通りかかった店員を捉まえて、二言三言耳打ちした。

暫しして届けられた数皿の料理に目敏く二人が気附いて箸を伸ばそうとした瞬間、どらねこ氏は「ガフっ!」と大きく鼻を鳴らしてその場に昏倒した。それらの皿には茄子のしぎ焼き、茄子の煮浸し、茄子の天麩羅、茄子の肉詰め等々思い附く限りの茄子料理が所狭しと積み上げられていたのである。

アーチ状に反り返って痙攣しているどらねこ氏を除き、野菜気の料理に飢えていたそれ以外の人々は喜んで茄子料理に箸を着けた。勿論、僅かでも肉気が混ざっている茄子の肉詰めはみつどん氏が一瞬で平らげてしまったが、誰もそれに不満は感じなかった。みんなもう、肉の形をしたものなんか当分見たくなかったのである。

どらねこ氏がようやく息を吹き返したのは、皆が粗方茄子料理を処理してしまった後のことであった。

誰にでも「天敵」は存在するものである。

■ ■ ■

正気を取り戻したどらねこ氏の先導で、われわれはレセプション会場へと移動した。

そこは黄金の排泄物を象った巨大なオブジェが堂々と屋上に鎮座している趣味の悪いビルが見える小洒落たビアホールであったが、生憎と謂うか天佑と謂うか、終日の小雨のお陰で黄金の排泄物は夜灯りの中でも霞に掛かってぼやけて見えた。

先程の賑やかな店とは打って変わって落ち着いた雰囲気の静かな店で、われわれは暫しの歓談を楽しんだ。途中から参加されたむいむい氏はどえらい飛ばしようであったが、全体的には異分野の研究者同士の和やかな交流が行われた。

いつ果てるともなく続く興味深い会話に時を忘れそうになってしまったが、そろそろ終電も近いと謂うことで一旦は解散と謂う運びとなった。主宰者側の端くれとして会長と副会長に並びゲストスピーカーのお三方を無事送り出した後、「それではオレもこの辺で…」と頭を下げて踵を返そうとした途端、両側からがしっと脇を捉まえられた。体格差の激しい二人の男に両側から力強く引っ張られたものだから、オレはイの字型に斜めにぶら下がる格好となった。

「どこへ行こうというのですか、黒猫亭さんケフケフ」

「そうですよ、そんなワガママは到底許されませんよ」

「えっ、あのう、もう総会はこれで終わったのでは…」

「いいえ、この後は反省会が控えておりますケフケフ」

「ハッキリ言って、われわれは喋り足りないのですよ」

…そんなのは、折角たっぷり喋る時間があったのに息をする間も惜しんで貪り喰ってばかりいたあなた方の自業自得ではありませんか…と、ズバリと口に出せる性格だったらオレはもっと出世していたはずである。オレは喋り足りない二人の男にイの字の形のまま引きずられ、近くのファミリーレストランに連れ込まれる仕儀と相成った。

■ ■ ■

流石にどらねこ氏もみつどん氏も、これ以上何かを喰おうとも何かを呑もうとも言い出さなかった。彼らにとって口から止めどなく何かを詰め込む時間は過ぎ、そこから止めどなく言葉を紡ぎ出す時間が訪れたのである。

早い話が、彼らにとっては、散々飲み食いした後の日付の変わったこの時間帯が「寛ぎのおやつタイム」なのである。まあ、そうは言っても「おやつ」とお茶は際限なくおかわりしたのであるが。

そうしてわれわれは多くのことを語り合った。

神について語った。

人について語った。

祈りについて語った。

信仰について語った。

科学について語った。

平和について語った。

自由について語った。

世界について語った。

生について語り、死について語った。

多くのことどもを語り尽くし、言葉が尽きた頃に夜が明けた。

白々明けとなっても晴れぬ小雨で厭に低い位置まで霞んで見える東京スカイツリーに見下ろされながら、三人の男たちはとぼとぼと言葉数少なに歩き続け、駅に着いたところで三度の再開を約してそれぞれの家路へと就いた。

斯くして穣り多きモフモフ療法学会の臨時総会は幕を閉じた。

終わりについて語り終えたことでこの長いレポートも終わりを告げる。

皆様のご静聴を感謝致します。

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コメント

とっても鶏肉でビールを呑みたくなったので、つれあいに唐揚げをねだってみることにします。

と云うかこの、脳天からつま先までを貫くような「ネタにされてみたい感」はなんなのかしら?

投稿: pooh | 2011年6月 7日 (火曜日) 午後 09時30分

こんにちは。

"何処と謂って不審な点もない小柄なご婦人で、チラチラと覗える横顔は子供のように柔和で優しげな面差し"のうさぎ林檎です…後は無視(笑。

>poohさん
ハイタッチで(多分届かない)代わって差し上げますけど?

投稿: うさぎ林檎 | 2011年6月 8日 (水曜日) 午後 12時38分

>poohさん

>>とっても鶏肉でビールを呑みたくなったので、つれあいに唐揚げをねだってみることにします。

…オレにはどうしてこのレポートを読んで唐揚げとビールが欲しくなるのかまったく理解出来ないですが、それは多分poohさんがあの肉生臭い惨状を目の当たりにしていないからかもしれません(爆)。九割ほど嘘を混ぜてありますが、根っこと葉っぱくらいはある嘘なので、ホントに一次会は肉だらけでした(笑)。

>>と云うかこの、脳天からつま先までを貫くような「ネタにされてみたい感」はなんなのかしら?

…オレにはどうしてこのレポートを読んでネタにされてみたくなるのか(ry

しかし、どうもpoohさんをネタにするのは気が引けるなぁ、じゃあどらねこさんとかみつどんさんとかうさりんさんをネタにするのは気が引けないのかと問われれば、その通りですと答えるしかないのですが(爆)。

とりあえず、poohさんが「キラキラ☆愛され御用学者ランキング堂々第一位!大阪大学物理学教授&テルミン奏者」の菊池誠さんから何を認定されているのかを教えて戴ければ、お会い出来ました折には善処します(爆)。

投稿: 黒猫亭 | 2011年6月 8日 (水曜日) 午後 02時48分

>「キラキラ☆愛され御用学者ランキング堂々第一位!大阪大学物理学教授&テルミン奏者菊池誠認定日本一のほめおた」のうさぎ林檎さん

>>ハイタッチで(多分届かない)代わって差し上げますけど?

そんな誰彼構わず旗を背負わせてしまったら、戦国時代みたいで落ち着かないじゃないですか(爆)。

…と謂うか、一応事前に許諾は得たものの、これだけ菊池さんの名前を濫用しても好いものだろうかとちょっと気が差しているので、菊池さんにはこれがそのエントリだと謂うことはほっかむりしていたりするオレ(爆)。

投稿: 黒猫亭 | 2011年6月 8日 (水曜日) 午後 02時48分

うーむ、みつどんさんのイメージが高貴なモノリスから、妖怪ぬりかべになってしまうでは、ありませんか。そうしますと、連鎖反応で、どらねこさんが学生さんからネズミ男にヘンゲしていくのは世の必定で、……。

それより、うさぎ林檎さんの「キラキラ☆(中略)ほめおた」幟がうらやましく感じます。
私も、apjさんにオネダリして、ナンゾに認定してもらおうかな。「愛され御用学者ランキング」は、別にして、とある業界での「怖れられ」度合いでは、あのオバサンのほうが格上です。
いやあ、私のような足軽の身分としては、「虎の威を借る」のも一つの手段なのです。
ここで、「虎」を「寅」と誤変換すると、それだけで(形容語略)ご婦人が再臨なさったりして……。

投稿: mimon | 2011年6月10日 (金曜日) 午後 10時51分

>mimonさん

公開とお返事が大変遅れて失礼しました。ちょっと先週末は私事でバタバタしていましたので、ついついtwitterに逃避しておりました。

>>うーむ、みつどんさんのイメージが高貴なモノリスから、妖怪ぬりかべになってしまうでは、ありませんか。そうしますと、連鎖反応で、どらねこさんが学生さんからネズミ男にヘンゲしていくのは世の必定で、……。

どうもお二人には再生怪人みたいな扱いをして申し訳なかったのですが(笑)、お二人が一次会からかなり飛ばし気味に喋っていたことを除けば、大食い関係の記述は誇張してますが粗方事実だと思って戴ければ(笑)。

それと、どらねこさんに関しては前回のレポートでも齧歯類呼ばわりして「断じて齧歯類ではない」と怒られましたから、そっちのほうに傾くのは仕方ないかと。

>>私も、apjさんにオネダリして、ナンゾに認定してもらおうかな。

科学者から何かに認定されれば立派な肩書きになりますので(笑)、その折には是非お知らせください。肩書き附きで呼び掛けさせて戴きますので(爆)。

>>ここで、「虎」を「寅」と誤変換すると、それだけで(形容語略)ご婦人が再臨なさったりして……。

「寅」なご婦人を怒らせると、壁新聞に散々悪口を書かれますよ(笑)。どうせ自分で書いているわけじゃなくて、好き放題に罵ったのを後で誰かが纏めるのですから、幾らでも悪口が言えるわけでして。

投稿: 黒猫亭 | 2011年6月17日 (金曜日) 午後 12時01分

我慢できなくなったので、悪ふざけをします。

私は黒猫亭さん同様猫好きであります。
当然猫のTシャツも好きであります。
そこで気づいたのですが、
多くの猫のTシャツは白地に黒猫だったりします。
はい、黒猫T・・くろねこてい・・・一丁あがりです。
ほら、寒くなったでしょ!

Tシャツに黒猫というこだわりは、ありませんか?

では、これにて。

投稿: DH98 | 2011年7月21日 (木曜日) 午後 03時03分

>DH98さん

…なんだろう、通り魔に遭ったような寒気を覚える…

>>はい、黒猫T・・くろねこてい・・・一丁あがりです。

今日は珍しく涼しいですが、納涼オヤジギャグの投稿、お気遣い戴きまして大変ありがとうございます(爆)。

>>Tシャツに黒猫というこだわりは、ありませんか?

オレ自身は拘りはありませんが、昔友人が洒落で黒猫のプリントされたTシャツをくれたので今でも着ています(笑)。他は外出用だとユニクロの黒の吸湿速乾Tシャツばかりですし、自宅用だとヘインズの白無地が多いですねぇ。

ご期待に沿えない散文的なオチですいません(笑)。

投稿: 黒猫亭 | 2011年7月21日 (木曜日) 午後 04時31分

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