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Act.7 …白獅子仮面かよ。

…というわけで、前回から過去のオンボロ特撮の怪人にオマージュを捧
げることにしたらしい妖魔の造形、今回はとうとう白獅子仮面かキカイ
ダー01かというくらい安い出来に(木亥火暴!!)。

さて、どうでもいい妖魔の話は措いといて、本編なんだが…まあ、とに
かく何も言わずに田崎に全話撮らせろ(木亥火暴!!)。

本来なら、こういうライトなブリッジのエピソードこそ、たかまる辺り
の余所者に撮らせりゃ無難なんだろうが、田崎竜太が撮ると田崎演出以
外の何物でもない出来になっちゃうのだなぁ、とやっぱり再確認。

冒頭の戦闘場面など、このコンテ、このカメラワーク、このカットワー
クでなきゃいかんのだよ。舞原監督も凡手ではないが、どちらかといえ
ばバラエティ寄りの演出家で、戦闘シーン自体にそんなに興味のある監
督ではない
ので、あっさりしすぎる嫌いはあった。今回ようやくセラム
ンならではと思われるアクションの描き方をもう一度観られたような気
がする。

スローモーションの入れ方一つとっても、たかまる演出みたいにただ切
り返して遅い絵を入れてるだけじゃない、ちゃんと緩急の呼吸でスピー
ディに見せている。こんなことは田崎監督に限らず戦隊生え抜きの監督
なら当たり前のことなんだが、非特撮ヒーローアクション系の監督ロー
テが四話も続いたので、久々の感がある。

後半の戦闘シーンも、亜美ちゃんに続いてレイちゃんまで戦線離脱で、
せっかく四人まで戦士が揃ったのに、かなーり絵面が寂しいが、アクロ
バティックな連携技に蹴り技を加え、短いながらも見所のあるシーンに
仕立てている。とくに、まこちゃんのダイナミックな柄を活かしたハイ
キックは、夙に待望されていたところ。敵のフェイントを見切ったうさ
ぎが、技を放つ瞬間をタメて一挙動で見返る呼吸も気持ちいい。

このローテから加わる鈴村展弘も、特撮ヒーローアクション出の監督だ
が、鈴村演出回を意識して観たことはないので、どういうアクション演
出になるかはわからない。しかし、これまでのローテでは、アクション
のわかる監督は三人中田崎竜太ただ一人だったので、鈴村監督にもその
方面で期待したいところ
だな。

また、女の子を可愛く撮ることにかけては、どうして演出が違うだけで
こうも違うかと思わせるくらい巧みな田崎監督だが、今回は初回ローテ
のように沢井の横顔をただ避けているだけではなく、横からのアングル
も積極的に入れているが、かなり良い表情を引き出している。衛がうさ
ぎの変身を目撃する場面でも、回転する鏡のミラーショットをとらえる
という雰囲気のあるワンカットが田崎監督らしい。

今回は変身しなかったレイちゃんも、素面の芝居を観ているだけで満足
できるくらい可愛く撮れているし、前回は多少表情が硬く見えた安座間
も、下ろした髪にキャスケットというのが、適度にアクティブで適度に
女の子っぽいバランスがいい。

ただ、「女の子の下っ腹に手を当てナニかを吸い取ると、カメの頭がム
クーリ
」という、見たままを説明したに過ぎないのに妙に下品に響く絵
面は、笑うとこなのかどうなのか、かなり悩んだ(木亥火暴!!)。

脚本とも関連してくるが、今回の話はハッキリいって他のどの話と比べ
てもさしたる特徴もない、話を進めるための話にしかすぎない。お話ら
しいお話といえば、元基をタキと勘違いしたうさぎが彼の誘いに乗って
トリプルデートをするという他愛ないものにすぎない。

ダークキングダムサイドの内部事情がもうちょっと語られ、セーラーV
の秘密がもうちょっと語られ、うさぎと衛の宿世の恋がもうちょっと進
み、レイちゃんとまこちゃんがもうちょっと口を利くようになっただけ
で、お話がちょっと進んだだけのエピソードだ。

後で振り返ると、「うさぎたちがもとき兄ちゃんたちとデートする話」
というだけで、あんまり記憶に残らないかもしれないが、一年のスパン
で考えると、レギュラーメンバー集結が一段落した後は、こういうふう
に「話をちょっとずつ進める」という手続の積み重ねが大事なものだ。

この「話をちょっと進める」ためのエピソードを、小林脚本と田崎演出
は、平均以上に見ていて飽きない三〇分のアトラクションに仕立ててい
る。たかまるや舞原監督ならともかく、このコンビだとどちらのネタ出
しなのかわからないが、うさぎと衛の恋の進展を描く手際も、ハンカチ
を小道具に元基をダシに使う辺り、凡手ではない。

ただ、こういうお話の芯が弱くバラエティで見せる話は、むしろ舞原監
督が得意とするところだし、たかまるが撮っても後々そんなに差し支え
が出ないという後ろ向きな意味でも、わざわざ田崎のローテに入ってい
るのが惜しまれる。できれば初期の戦隊みたいに、メインの田崎監督に
は四話くらいまで集中して担当してもらい、次に舞原、たかまる、鈴村
という順序で来ていれば、ここまでたかまるが叩かれることもなかった
んではないかな、と思う。

…いや、叩いてるのオレもだけど(木亥火暴!!)。

とにかく、今週は素直に観て素直に楽しめばそれでいい類のエピソード
なので、これ以上の論評は必要ないだろう。むしろオレ的には、今回の
エピソードを観る以前から心はすでに「イクヨー」「キナー」(違うっ
てば(笑))に行っているので(木亥火暴!!)、エピローグのレイちゃんと
まこちゃんの衝突を見て「キター!」になっているのだが(笑)。

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